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サイバラの部屋 / 西原理恵子 [本のこと。]


サイバラの部屋 (新潮文庫)

サイバラの部屋 (新潮文庫)

  • 作者: 西原 理恵子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2013/12/24
  • メディア: 文庫


文庫として出てるのが最初じゃなかったはずですが、こういうのもあったんだと改めて思って読んでみました。
対談集なんですが、西原さん、やっぱり最強です。
いきなり養老先生と虫談義って・・・そういえば養老先生の対談集とかじゃ、あんまり虫談義は全開じゃないから、逆にのびのび話してるのかも、とか、どこまでも本音トークなのがやっぱり楽しいです。
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あの頃、忌野清志郎と -ボスと私の40年 / 片岡たまき [本のこと。]


あの頃、忌野清志郎と ~ボスと私の40年

あの頃、忌野清志郎と ~ボスと私の40年

  • 作者: 片岡 たまき
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2014/07/09
  • メディア: 単行本


また気になる作品が平積みになってました。
早速読み始めてみたらあっという間です。
ほんとに読みやすくて、でも何度も涙がこぼれて、するするっと、2日で読了してしまいました。
RCもタイマーズもソロも、彼の歌声がまた聴きたくなる文章に触れました。

♪バンドマン 歌ってよ
バンドマン 今夜もまた
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かもめのジョナサン(完成版) / リチャード・バック・創訳:五木寛之 [本のこと。]


かもめのジョナサン完成版

かもめのジョナサン完成版

  • 作者: リチャード バック
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/06/30
  • メディア: 単行本


7月に入って書店に寄ったとき、「海賊とよばれた男」の文庫と一緒にこの本が平積みになっているのを発見しました。
かつて学生だった頃に文庫で持っていて、けっこう愛読してた作品です。
その当時はpart threeまでのもので、今回は完全版として、その後のエピソードが追加されています。
主人公のジョナサンが孤高の存在から理解者を得て、それを次の世代に伝えて終わる物語に、さらに一歩、その存在が偉業として独り歩きし、本来真理を追究するための手段でありその主題として置かれていた飛ぶことへの純粋な好奇心は手段であることを目的化してしまい、自由を知るために始めたことが不自由を再生産する方向に加速していくというエピソードが鳴らしている警鐘はやはり重要で、この追加部分を30年以上経過してから味わうことが出来たのは嬉しかったです。
たぶん、何度かこの先、読み返す作品になるでしょう。
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海賊とよばれた男 / 百田尚樹 [本のこと。]


海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)

海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)

  • 作者: 百田 尚樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/07/15
  • メディア: 文庫



海賊とよばれた男(下) (講談社文庫)

海賊とよばれた男(下) (講談社文庫)

  • 作者: 百田 尚樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/07/15
  • メディア: 文庫


新刊として出ているものではこの先に並ぶはずの作品がまだ幾つかあるはずなんですが、順番飛ばして文庫化されたので早速読みました。
本屋大賞という評価を抜きにしても、読んでおきたかった作品です。
モデルとなった出光興産のことも、店主のことも知りませんでした。
ただ、物語のひとつの山場でもある日章丸事件というのは、なんとなくですが記憶の片隅にキーワードとしてだけ引っかかっていた気もしますが、その真実を知ったのはこの小説で描かれている内容で初めて理解しました。「黄金のバンタムを破った男」とは異なり小説ですので、人物も実在の人と小説世界の人とが入り混じったものですが、同じく昭和史に刻まれた一筋の道として、読み終えたときに日本人であることに胸を張りたい気分になりました。3・11を経たことで歴史の反復を改めて実感している現代だからこそより強く感じる日本人の持つ独自の価値観、他者を慮るメンタリティとかは変わっていないのかもしれませんが、昭和が平成になった敗戦から70年経過した中で失われてしまってるかもしれないものも感じずにはいられません。
少なくとも、例えばツービートの“みんなで渡れば怖くない”という表現が、その当時は毒舌で笑いの対象となる価値観だったはずなのが、今はむしろ当然のマジョリティになってしまっているような価値観の変化は確実にあって、その居心地の悪さを自分はなるべく失いたくはないと思いながら日々を生きているところがあって、こういう小説が訴えているほんの少し前の世代の出来事に思いを巡らすことは価値があるんじゃないかと思わずにはいられません。
平成生まれ以降の若い世代にこそ、なるべく触れてほしい作品であるという意味で、これと「永遠の0」は百田作品の中でもちょっと別格な気がしています。
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プリズム / 百田尚樹 [本のこと。]


プリズム (幻冬舎文庫)

プリズム (幻冬舎文庫)

  • 作者: 百田 尚樹
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2014/04/24
  • メディア: 文庫


「白ゆき姫殺人事件」をもう少しで読み終えそうだという頃に、いつもの津田沼駅前の書店に寄ってみたら、百田さんの新しい文庫が並んでいました。
早速、読みました。
幻冬舎から出版され文庫化されたのはこの作品と「モンスター」の2作品で、この2つは対になっているとこのこと。それをカバーに書いてあるのを先に読んでしまい、「モンスター」も思い出しながら読み進めたんですが、読了して感じたのは、どちらもある意味ではかなり特殊な状況下を想定していつものように百田さんが様々な主題を重ね、そこから抽出したエピソードは、もしかしたら現代の日本に暮らす人にとって誰の心にもどこかしら触れる普遍性を持っている、読み応えのある作品だなぁと思いました。
女性目線で語られているのも、他にはあまりない共通点かもしれません。
未見ですが「モンスター」は先に映画化されていました。
この作品をもし映画なりドラマで映像化するのであれば、これはすごく興味があります。
それは置いといて、もう一度「モンスター」をあとでまた読んでみようかとも思っています。
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白ゆき姫殺人事件 / 湊かなえ [本のこと。]


白ゆき姫殺人事件 (集英社文庫)

白ゆき姫殺人事件 (集英社文庫)

  • 作者: 湊 かなえ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/02/20
  • メディア: 文庫


湊かなえさんの小説は「告白」以来でした。
あちらも映画化されていて、原作との比較が楽しめましたが、今回もまず先に映画を観てから、原作に挑戦してみました。映画のパンフを読んでちょっとしては知っていたものの、かなりユニークな小説で、これをよくああいう映画に仕上げたなぁと、これもちょっと「告白」の時に似た感想を持ちました。
今回は、文庫化に当たり巻末の解説を中村義洋監督が引き受けていて、その撮影こぼれ話とか、湊さんの小説に対する評価とか、監督の捉え方を知ることが出来て納得です。
で、その解説にもあったんですがもちろん本編を読んでいて気づいた、映画化脚本独自のシーン、あれが原作を読んでいて改めて心に沁みました。この小説版では描かれていない場面ではあるんですが、その行間にあったであろう、「赤毛のアン」のエピソード、これは映画と小説を両方知ったうえで、なんだか嬉しくなりました。たまたまこのタイミングでNHK-BSでかつて名作劇場で放映していたアニメ版も再放送が始まっています。週に1話、全部で50話分ですので丸一年かけての放送ですが、10代だった頃とたぶん違う感覚だとは思うんですが、観ていくのが楽しみでなりません。
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ナニワ・モンスター / 海堂尊 [本のこと。]


ナニワ・モンスター (新潮文庫)

ナニワ・モンスター (新潮文庫)

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/03/28
  • メディア: 文庫


今年に入ってから、なんだか一気に文庫化ラッシュです。
嬉しいことです。

この物語は、他の作品で何度も触れられていた“南の案件”そのものが話題の中心だったんですが、読んでみてこういう展開になるなんて、本当に驚きでした。
架空の日本社会、桜宮サーガ。そこでは浪花府、と表現されている都市が現実にはどこなのかは、財政破綻した極北市同様、もちろん簡単に結びつくし、今回はその府知事に関しても完全一致はしなくともそのモデルとなる人物の肖像もすぐに浮かんできます。
文庫化されたものの中では初の舞台ですし、登場人物の多くは初登場でした。
そこに絡んでくるお馴染みのキャラクターが白鳥、彦根、斑鳩・・・・って、その顔ぶれがもうなんだか、謀略、裏の駆け引き、情報戦、というにおいが充満してます。
で、物語の設定が2009年ということで、ここで語られるエピソードに近い現実の出来事もすぐに思い出せます。あの頃に、ふと韓じた違和感の正体が実際にこの小説のままだったらと思うと、やはり背筋が寒くなりますが、あながち小説世界だけの虚妄ともいえない曖昧さがなんともいえないところです。
後半、特にその感覚は強くなりました。
最初の章:キャメルの辺りは、この直前に読んでいたノンフィクションが記憶に鮮明に残っているので、市井の開業医の心意気みたいなものが迫力をともなって伝わってきて、この前半部分だけで存分にドラマとしての要素が堪能できました。

解説に紹介されていた「ゴーゴーAi」は、途中まで読んでいて放置しちゃってたので、これをきっかけに読み直し始めています。
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救命:東日本大震災、医師たちの奮闘 / 海堂尊 監修 [本のこと。]


救命: 東日本大震災、医師たちの奮闘 (新潮文庫)

救命: 東日本大震災、医師たちの奮闘 (新潮文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/02/28
  • メディア: 文庫


今年2月に文庫化されたこの本を3月に読みました。
最初に新刊として登場したのが2011年、約2年半の時間経過後に文庫化され、そのため、海堂氏は文庫版用にあとがきを追加しています。
ここに、新刊ではなくこの文庫の意味が込められています。
絶望的な状況下でも途切れなかった一筋の希望を描くこのインタビュー集、わずか数年の経過で置かれた状況が決して望んではいない方向に変わってきていることを改めて気づかされる、とても大事な言及がそのあとがきにはありました。
希望の光は今も見えていますが、恣意的に見えにくいものになってきている原因はいったいどこにあるんだろうか、その疑問は途絶えてはいけないし、その根深さに挫けるわけにはいかない、そう感じます。
ただ、意図され都合よく制限された情報をそのまま受け入れ、思考停止で波風を立てない行動を選んだ方が楽だと考えてしまいがちな傾向のある日本人的な感覚は自分の中にもあり、その集積がささやかな善意を窒息させようとしている事実を忘れずにいたいと思います。
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神様のカルテ3 / 夏川草介 [本のこと。]


神様のカルテ 3 (小学館文庫)

神様のカルテ 3 (小学館文庫)

  • 作者: 夏川 草介
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/02/06
  • メディア: 文庫


新刊が出てたのは知ってました。
もうすぐパート2の映画化作品が公開になる、ということで、更にその続編のこのパート3がこんなタイミングで文庫化されました。早く読みたかったんで、うれしい限りです。

地域医療の一つの舞台として松本平の本庄病院で、勤務する若き内科医・栗原一止センセイの向き合う対象は患者であり、大切な家族であり、心許せる友たちで、そのひたむきで誠実な姿勢の前に、けれど立ちはだかるものは強大で堅固で難物だったりする、その戦いの日々はエピソードを重ねる毎に険しくなっている印象です。
たとえば孤高で真摯な哲学だけでは立ち向かえない現実もあるし、真面目で患者を思いやる医師から順につぶされていきかねないこの矛盾はなんなんだ、というのは、医療の現場に限らず深い共感で納得できてしまう社会があるという自分自身の日々の実感でもあります。
パート2では、その栗原の生き方そのものに正解の出ない問いかけを投げかける進藤医師がいて、今回も新たにまたひとり、登場してきました。
進藤センセイは旧友でもあり、キャリアとしても同等に近い立場だったからまだ助かっていた部分もあったんですが、今回はちょっと難攻不落ともいえる課題としてもまた厳しい難問が提示されてました。
キャラクターとしては、なんだか海堂センセイの作品で登場しそうな切れ者でもあって新鮮だったし。
そういえば、後半に会議室で交わされるやりとりなんて、かなり専門分野に入り込んでて難しかったですが海堂作品みたいで、個人的には大歓迎です。
そして終盤、円環が見え始めてほっこりです。
この3作でひとまず、第一幕は終了、というところでしょうか。
映画化第2弾に続き、これは・・・・原作との設定の相違を考えるとどんどん無理が生じてしまいそうなんで、実現しない方が良さそうではあります。
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輝天炎上 / 海堂尊 [本のこと。]


輝天炎上 (角川文庫)

輝天炎上 (角川文庫)

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2014/02/25
  • メディア: 文庫


現在、TVドラマ「螺鈿迷宮」が放映中で、その先には「ケルベロスの肖像」の映画化も控えているということで、この作品も早くも文庫化されました。
TVドラマは、あまりに原作の設定から離れてしまっているのについていけず、初回だけしか観ていません。このシリーズは「チーム・バチスタの栄光」から続けて「ジェネラル・ルージュの凱旋」「アリアドネの弾丸」とドラマ化されていたのですが、ここまで観る気がしませんでした。
映画化された方が先で、「バチスタ」も「ジェネラル」も「ジーン・ワルツ」も観てきました。
しかし今度は・・・映画化でも、食指が動きません。
まあ、それは置いといて。
この作品の舞台は「ケルベロスの肖像」と同じで、こちらが「螺鈿」からのつながりで天馬くん主観の物語、そして「ケルベロス」では田口センセイの視点で、と分けたもので、過去にも「ナイチンゲールの沈黙」と「ジェネラル・ルージュの凱旋」との関係や「ジーン・ワルツ」と「マドンナ・ヴェルデ」の関係のように、同時期に相当するエピソードがほんの少し舞台の見せ方を変えて登場するというものになってました。
先に「ケルベロス」を読んでいてこそ気づけるものだったり、更にその裏に描かれていた部分を改めて紐解く箇所であったりが、こちらに登場するので、一応田口・白鳥シリーズとして完結編となるのが「ケルベロス」ではあるんですが、この「輝天炎上」の完結によって、一連の桜宮サーガに決着、という感じです。
まだ文庫化されていない作品もあるので、自分もすべて読み終えている訳ではないんですが、やはりここに至って読み終えてみて、感慨深かったです。
今度の映画・・・・・正直、期待はしていないんですが、やはり観て確かめておかねばならないのかも、と思い始めています。
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