「のぼうの城」 [cinema]
11/18(日)に観てきました。
映画化されるという話題は随分前に、製作・撮影まで終了していながら、公開直前に3・11が起こったため、延期になっていたことをのちに知りました。
物語が求めている部分と現実の災害とはもちろん違いますが、映像としてあまりにこれは直接的に喚起してしまうだろうと思える描写があるし、逆にその部分が欠けてしまうと物語として成立しなくなってしまうため、この描写を残して公開に踏み切るにはおそらくけっこうな覚悟もあったんだと思いますが、その箇所を引き合いに出してネガティブな話題になっているようには思えないので、なんかちょっとほっとしています。
その圧巻のスペクタクル映像は間違いなく二人の演出のうち樋口真嗣監督によるものでしょう。
そしてもちろん、2万対500の圧倒的力量差、物量差のある軍勢の激突する合戦シーンも。
犬童一心監督と樋口真嗣監督はほぼ同世代、お互いへのリスペクトもあり、娯楽活劇としてのドラマが絶妙にブレンドして、その特徴的な視覚効果以外の部分では明確にどちらの監督の主導権で撮影されているかは区別できないくらい融合していたようです。原作を手掛けた和田竜氏も脚本で参加し、結果足かけ8年のこの企画がほぼ理想的な形でまとまって実現したようで、野村萬斎さんはじめ個性的で幅広いキャスティングも堪能し、存分に楽しめました。
時代の必然により強大な暴力にさらされることになった城下町が復興に向かっていくラストが大好きです。
これは映画化を視野に入れたノベライズですが、あえて読むのを我慢していましたので、解禁にしたいと思います。
そして、これ。
エンドロールで流れるこの曲がまた最高にハマってて、気分が一気に盛り上がりました。
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