「カラスの親指」 [cinema]
カラスの親指 by rule of CROW's thumb 通常版【DVD】
- 出版社/メーカー: キングレコード
- メディア: DVD
本来のというかそもそもの映画の日、割引デー12/1(土)に観てきました。
とにかく、最近の日本映画で阿部寛さん出演作は気になるものが多く、もちろん主演作も注目なんですが、この作品ではなんと詐欺師役(ついこの前、古代ローマ人だったりしてるのに)、しかもその相棒がほぼきちんとした映画出演が初となる村上ショージさんっていう予測不能な状況がもう、楽しみでなりませんでした。
道尾秀介さんの原作を全く知らなかった自分は、そのコン・ゲームとしての物語の仕掛けの面白さ、それを映像に置き換えたからこそ可能な様々なポイントを気づけたもの半分、あとからパンフで知ったもの半分で、とにかく存分に楽しめました。
この詐欺師コンビに出会う姉妹とその彼氏の独特の不思議な感じを姉・やひろ役の石原さとみさん、そして妹・まひろ役のほぼ新人の能年玲奈さんが実にキュートに演じてて、この姉妹のやりとりを観てるだけでほっこりしてしまいます。その彼氏である小柳友くんの貫太郎役のもっさりした感じは、例えば過去の出演作である「トウキョウソナタ」とも全然違っているしイメージとして結びつきませんでした。
能年玲奈さんは今後に期待が高まります。
後からパンフでのインタビューで分かったんですが、この役で封印された大阪弁はかなり村上ショージさんにとってはきつかったみたいですが、このなんだかたどたどしい不器用なおっさん風情がぴったりで、後半のネタばらしの辺りでの堂々たる、でもなんかちょっと妙なイントネーションがまた味わいがあって、泣かされちゃいました。
音楽の使い方や、もうちょっとクオリティあげられる余地がありそうで気になる点が無い訳じゃなかったんですが(って、エラそうですけど)、それでも2時間40分の長尺は感じられない作品でした。
原作も挑戦してみようと思います。
カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)
- 作者: 道尾 秀介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/07/15
- メディア: 文庫
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