「長州ファイブ」 [cinema]
1日に続いてまた邦画の鑑賞です。
音楽は偶然にも「どろろ」と同じ安川午朗氏でした。
国禁を犯してでも命を賭して未知の世界を知ろうと歩みを進める姿は同じ五十嵐匠監督の以前の作品「地雷を踏んだらサヨウナラ」にやっぱり通じる気がします。
幕末から維新へ、その中心で名をあげた人物というより、陰で支える実践的な技術を学んだ者たちの視点がメインであることは人物として派手な活躍はしていなくても観ていてむしろ心に響きました。
なかでも、途中で登場する「確かな技術を持った者こそが真の革命家である」という言葉は印象深かったです。
これは現在、日本に技術を学びに来ている外国の方々から見ても恐らく同様のことがあてはまるんじゃないかと思うんですが、素晴らしい発展を遂げた国としてこの国を目指して場合によっては危険を冒して到達して、そこに住む人々は本当に学ぶに値する優れた面だけを持っている訳はなく、「持たざる者」は確実に存在し、心も壊れた社会であるかもしれない負の要素は忘れてはいけない気がします。その暮らしぶりでの二極化をきっちり描いている後半部分が力強くて、共感しました。脚本も手がけた五十嵐監督のストレートなメッセージだと思います。
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