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「その日のまえに」重松清 [本のこと。]

その日のまえに

その日のまえに

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/08/05
  • メディア: 単行本


映画「疾走」の原作が気になっていて、まずその作品を読もうと思ったのが最初のきっかけです。
重松清氏、自分はこれが読むのは初めてでした。
「その日」をテーマに書かれた短編集であり、連作という体裁になっています。実際には内容として重なるわけでないんですが「病院で死ぬということ」という本のことを思い出しました。自分の中にもなぜか「その日」を意識する部分がずっとあります。年齢として意識するというより、20代の頃から考える傾向があったように記憶しています。ここに収められた7編のうち最後の3つ「その日のまえに」「その日」「その日のあとで」に集約していくエピソードを読んでいくと、これが日常の中に当然のごとく存在している出来事なのだとより実感します。そして家族にとっての自分ということを改めて考えたり。前から「その日」に思い巡らせることが好きな自分は、またひとつ考えていく材料をもらった気がしました。
なお、この本を買ったときにはそんなことは全く意識していませんでしたが、「その日のまえに」は2005年12月31日に読み終え、「その日」を2006年1月1日、「その日のあとで」を1月2日に読み終えました。一気に読み進んでしまってもよかったんですが、こうして1日ずつ味わえたことも何かしら意味があるかもしれないなと勝手に納得しています。


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コメント 5

こんばんは(^^)
「その日のまえに」「その日」「その日のあとで」を12/31・1/1・1/2に読んだことは何か意味があるような気がしますね。なんかすごいです!
「その日」というのは誰にでも訪れるものであって、
そしてそれがいつ訪れるのかわからない。
そういうものだとはわかっていても、やりきれない気持ちになってしまいました。

「疾走」はまだ観に行ってないんですよ…
はやく観に行きたいです!!
by (2006-01-03 23:58) 

cs

madoccoさん>
早速のコメント、どうもありがとうございます。ほんと嬉しいです。
先に感想読ませてもらっていましたが「ヒア・カムズ・ザ・サン」はやっぱりいいですね。この曲自体も好きなんで、色々思い巡らせて余韻に浸っちゃいました。最後の3編については、一気に読めちゃう分量ではあったんですが、たまたまそういうタイミングになったんで、大事に読み進めて、それが結果的によかったかなと思ってます。「その日」というのは、本人も周囲もとても理不尽なやりきれなさを抱えながら迎えるんだろうけど、事故などのように不意に訪れることがない分、本人も周囲もその日の後のことを既に考えながら過ごしていくんだろうな、そのことを丁寧に描いている作品なんだなと思っています。出会えてよかったです、この本。

「疾走」は時間差で幾つか上映する場所がまだ増えそうなんですね。もし機会がうまくあってご覧になったら感想を聞かせてください。自分はこれから、原作小説のほうへ向かいます。あ、ところでmadoccoさんはSABU監督の他の作品は何か観ていましたか?もしまだなら、最近の2作「DRIVE」と「幸福の鐘」をお薦めしておきます。
by cs (2006-01-04 03:35) 

minku

面白そうな本ですねー
読書苦手な私ですが、ちょっと読んでみたくなりました。

ところで、初めてmixiの日記の新着に載った気がするのですが、ずっとブログと連動されてましたか?もしかしたら、今日からですかね?
ブログだけだとなかなか忘れちゃうタイプなので、mixiの新着に載ってくれると助かります♪

今年も宜しく<(_ _*)><(*_ _)>お願いします~
ps.今度サントラクイズもしてくださいねw
by minku (2006-01-04 03:57) 

くみみん

はじめまして。重松清さんはasahi.comのネット小説でレンタル猫の話(題名を忘れました)を読んで前に読んだ「ビタミンF」や「ナイフ」の作者だと知り「エイジ」や「リビング」を読みました。「その日のまえに」も読みたかったのですが、この記事を読んで私の読む本リストに☆印で残そうと思います。ゆっくり読んだほうがいいみたいですね。
by くみみん (2006-01-04 12:30) 

cs

minkuさん>
コメントどうもありがとうございます。mixiへの登録は一度設定変更してみようと思ったんですが、ちょっとだけ日記を書いていたのが気になっていて、なんとなくそのままにしてました。この記事をupする直前くらいにやっと、設定変更したんです。これからは連動ですので、こちらを更新したら分かるんですね。こちらこそ、今年もまた宜しくお願いします。

kumiminさん>
はじめまして。重松清さんの名前を知っていても、自分はこれが読むのは初めてでした。読書量はすごく限定されているし、けっこう読み進めるのが遅いほうですので、司馬遼太郎さんとか村上春樹さんとかを繰り返し読む程度で。内容としては一気に読めてしまうと思うんですが、自分はかみしめる様に進めて正解でした。色々考えをめぐらせながら読みたい文章なんです。
これからkumiminさんのブログにもお邪魔して、記事を読ませて下さい。
by cs (2006-01-04 17:24) 

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