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「柘榴坂の仇討」 [cinema]

10/13(月)に観てきました。
TVでの共演はともかく、映画で中井貴一氏と阿部寛氏が一緒というのは「ステキな金縛り」とか「麒麟の翼」とか、過去に無い訳ではなかったんですが、今回のようにメインで向かい合う配役はほぼ初のようで、しかもこの二人の立場は深い因縁はあっても、実際に顔を合わす場面はラストの一度きりという、見せ場まで長く引っ張る展開です。
雪の桜田門外のあの事件から始まり、時代が大きく変転し、世の中の仕組みそのものまで彼を置き去りにする状況で、武士としての矜持だけが残っていくというのは、観ていて深く納得です。現代はここから更に何度も価値観の転換があって、日本人の姿も大きく変転している訳ですが、それでも残っている目に見えないものは確実にあると、やっぱり思いたいです。あるいは、もし過去に置いてきてしまったのであれば、改めてこうして作品に触れることで取り戻す、その考えを巡らす機会はもっと増えていってほしいと思ったりします。
最近になって、「幕末高校生」とか「るろうに剣心」とか、この作品とかで幕末から明治へと日本が大きく舵を切った時代を描く作品を続けざまに観てきた印象ですが、様々な刺激を受け取れてうれしい限りです。

原作の短編が収録されている文庫を買ってきて、これからじっくり向き合いたいと思います。
五郎治殿御始末 (新潮文庫)

五郎治殿御始末 (新潮文庫)

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/04/25
  • メディア: 文庫



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