「歓喜の歌」 [cinema]
2月9日の鑑賞です。
なんだか1月には全然余裕が無くて2本観るのがやっとでした。
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」以来の松岡錠司監督です。
この物語の原典は立川志の輔さんの新作落語だというのを予告で知りました。
モチーフが第九を歌うコーラスグループということで、その歌声が基本的に高座で独りでしゃべってこそ成立している落語では表現できない映画ならではのものになっているのは当然ですが、いちばんのクライマックスの部分で、その会場で流れる音楽にフルオーケストラの明らかに別録りの音源が使用されていたのは残念でなりません。映画での表現であるからこそ、実際にそこにあるものにこだわってほしかった部分でした。逆に落語では独りでの噺であるからこその自由があるんだと思いますが、少なくともそこに対する敬意の払い方でもあるはずです。
まあ、そうはいっても小林薫さん演じるホールの所長さんは公務員のありがちな態度が実によく描かれていて、で、明らかに問題があるんだけどどこか憎めない飄々としたキャラクターでよかったし、映画への出演が本当に久々の安田成美さんの指揮も颯爽としていて素敵でした。庶民のコーラス隊によって途中で歌われるダニーボーイも迫力もあってよかったです。
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