恋愛寫眞―もうひとつの物語/市川 拓司 [本のこと。]
今回で、二度目の読了。
一度目に、映画『恋愛寫眞』を観てから何年か経ちました。
このタイミングで新しく別の映画「ただ、君を愛してる」がいよいよ公開間近、そこで改めてこの小説の世界を映像ではなく活字で味わいたくなっていたのでした。
奇妙な病気の人物設定は少しだけファンタジーの要素もあり、学生の頃のまだ残る純粋さで思い人と向き合う状況が先の映画よりむしろダイレクトに伝わってくる部分もありました(映画『恋愛寫眞』も、結論の出し方は納得で、好きな作品でしたが)。自分にもかつてまだ未熟で今よりずっと傷つきやすかった頃があって、その当時を懐かしく思う気持ちがこの小説に共感できて、現在そんな時期をある距離をおいて対象化して眺めているスタンスが好きだからですね、きっと。
描いている空気とかに微妙な違いはあるけど、「ハチミツとクローバー」の映画の世界は今回の映画にどこか似た雰囲気があるんじゃないかと、今度の映画の予告を見て思っていました。
公開が、もうすぐです。
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