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「英国王のスピーチ」 [cinema]


英国王のスピーチ コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]

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  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: DVD


3/21(月)に観てきました。
この作品のことは、アカデミー賞2011年の作品賞、監督賞に受賞する以前からなんとなく知っていて、気になっていました。
史実に基づくイギリス王室の1930年代、第二次世界大戦に向かう暗い世相のエピソード。
でもこのジョージ6世の出来事も自分は疎くて知りませんでした。
脚本は、徹底的なリサーチにより正確にこのエピソードの本質を把握した上で描かれているとのことで、必要以上にドラマチックな付加要素はないはずなんですが、実に感動的な物語です。
特に、吃音に悩むジョージ6世=コリン・ファースとその兄、自分の立場をある意味で理性的にも重々分かっていながら全てを捨てて不安定な自由を選択するエドワード8世=ガイ・ピアースの間にある確固たる絆のようなものが数少ない共演シーンで十分に伝わってきました。
当人であるジョージ6世にとっては、いきなりの無理難題だったはずだけど、なんとしてもそこを正面突破しなければという退路のない選択をしたのも、吃音を克服する努力に立ち向かったのも、最終的にはこの兄弟に言葉にしないで通じる信頼感があってこそのように思えました。
でも、気持ちだけで険しい現実はそう簡単には克服できません。
そこで救いの手を差し伸べるライオネル=ジェフリー・ラッシュの胡散臭い感じがまた最高でした。決して裏切らない強い絆が、この二人の間にもしっかりとあって、そのユーモラスなやりとりにこそジョージ6世は救われていたんじゃないかと思えます。この脚本が初めに書かれた時点で、ライオネルについて公式な記録がほとんど残っていないがゆえに、多くの部分が想像によって創作されていたキャラクターだったそうで、それが撮影前に様々な資料が急遽発見され、あの独特の遊び心やパイオニア的な発想を持った人物像が判明して脚本も改稿されていたという事実も驚きです。
そして、73歳にしてブレイクのきっかけを得た自らも吃音に苦しむ脚本家デヴィッド・サンドラーのアカデミー・オリジナル脚本賞受賞も嬉しいニュースです。

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non_0101

こんばんは。
人間ドラマとしても歴史ドラマとしても、とても見応えのある作品でした。
吃音になってしまったきっかけはショックでしたけど、
それを克服しようと頑張る姿にはパワーを貰いました。
ライオネルとの友情も良かったですよね。
この二人の絆がずっと続いていくことが嬉しかったです☆
by non_0101 (2011-06-05 22:08) 

cs

non_0101 さん、niceとコメントどうもありがとうございます。
見ごたえありましたね。
最後のスピーチでライオネルがうつむき加減でじっとジョージ6世の言葉を聴いているシーンは、なんともいえない温かさを感じました。
この二人はお互いの立場を超えてソウルメイトになっているように思えました。
by cs (2011-06-05 23:37) 

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