「パーマネント野ばら」 [cinema]
6/13(日)に鑑賞してきました。
いつもの幕張シネプレックスで、この日はサービスデーになってて1000円で鑑賞できるという日でしたが、ハシゴもできずなんだかうまく時間が合わせられずに、ひとまずこの1本だけ観ました。
主演の菅野美穂さんがTVドラマでは続けて出ている印象だったんで映画では8年ぶりだというのはちょっと意外でした。自分にとってはお目当てでもあった共演の池脇千鶴さんとは「化粧師」以来の顔合わせでした。
吉田大八監督は、劇場映画として「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」、「クヒオ大佐」に続く作品とのこと。
西原理恵子さん原作のこの物語の舞台は高知、宿毛市栄喜という港町、そこでのロケーションと土佐弁の雰囲気がやはり大きな要素になっている作品だと思えます。それにしても、ある程度年を重ねてからの女性たちの逞しさ、おおらかさ、どうしようもなさを体現する友達同士を演じた、主演のなおこ・菅野美穂、みっちゃん・小池栄子、ともちゃん・池脇千鶴の三人がそれぞれにいい距離感で、見事です。小池栄子さん演じるみっちゃんはパワフルな生活感が全身にみなぎるキャラクターなんだけど半面、実に繊細で乙女な表情が垣間見えてたり、池脇千鶴さん演じるともちゃんは一見弱々しくてどんどん自らひどい状況を引き寄せてしまうかのような感じが逆に周囲を微妙にイラっとさせてたり、お二人とも絶妙の存在感と間合いでキャラクターを生きているようでした。そして菅野さん演じるなおこの何気なく過ごしてそうな中に色々含まれている複雑な状況、これがふんわりとした彼女のキャラクターで独特の透明感があって決してただ悲しくは見えない、やっぱりどこか逞しい存在感でした。途中から登場するカシマを演じる江口さんもまた、あとから考えるとなんとなくあの街並みで彼一人がちょっとだけ違和感があったんですが、終盤、そういう落ち着きどころにもって行かれるとは思いませんでした。じんわり切なくて、でもあのパーマ屋さんに集まってくるおばちゃんたちのあたたかな眼差しに許されている感じがなんだか素敵です。
cs さま!
今回の映画は、どう表現していいか、難しかったのですが、見事な映画紹介で感心させられます。
by みっちゃん (2010-07-12 22:50)
みっちゃんさん、niceとコメントどうもありがとうございます。
自分の記事はほんとあくまで自分自身の覚え書き程度のものです。
でも、作品によってはどう表現したらいいんだろうと悩むものもありますよね。自分にとっては、この作品の何が好きなのかはなんとなく整理できて、こういう感じで紹介してみました。でも難しいです、やっぱり。
まだ鑑賞し終えている「Flowers」の記事もまとめられずにいるくらいで、がんばりたいと思います。
みっちゃんさんに読んでこうして感想コメントをもらえて、自分も励みになります。
by cs (2010-07-14 00:09)
こんにちは。
恋にまっすぐな女性たちの姿が切なかったです。
予想通り、心に沁みるような作品でした。
3人ともキャラクターに合っていましたね~
> 集まってくるおばちゃんたちのあたたかな眼差しに
普段はがさつに見えるようなおばさんたちが、実は人の心の痛みも
ちゃんと理解しているというところがいいですよね☆
by non_0101 (2010-07-17 11:25)
nonさん、niceとコメント、それにTBまでありがとうございます。
恋にまっすぐな女性って、まっすぐであるがゆえに傷ついてる姿は切ないけどやっぱり素敵ですね。
ほんと、3人のキャラクターはそれぞれにぴったりで良かったです。
ああいうふうに、普段がさつに見せてるのも、もしかしたらおばちゃんたちなりの照れなのかも、と思えるような描き方でしたね。
by cs (2010-07-18 12:26)