「きみにしか聞こえない」 [cinema]
「あしたの私のつくり方」に続き、成海璃子主演作品を鑑賞。
映画を観るちょっと前から何度か耳にしていたドリカム主題歌が聴きたかったのも作品をチョイスするひとつのきっかけでした。
乙一さんの原作小説は読んだことがありませんが先に映画化されていた「暗いところで待ち合わせ」も好きな物語でした。今回もちょっと風変わりでファンタジックな要素もある設定で、主演の二人も気になるし楽しみでした。
成海璃子さんだけじゃなくて小出恵介くんは爽やかで誠実な存在感もあってけっこう好きです。
小出くん演じるシンヤの笑顔は人懐っこくて柔らかで、ちょっと達観したような雰囲気になる後半は一気に感情移入して観ていて惹きこまれました。
幾度か登場する盆地を見晴らせる<天平の丘>の素敵なロケーションの開放感が、肉体を通さない声と時空を超えていく言葉によって紡がれる物語の発信地のひとつであることが納得できました。
音楽も主題歌のモチーフが最初から繰り返し登場しているんですが、その控えめで繊細な感じが功を奏してました。で、いちばんおいしいところでドリカムの主題歌が流れるという構成。それを楽しみにしていたのもあるし、狙い通りで、これはよかったと思います。
きみにしか聞こえない―CALLING YOU (角川スニーカー文庫)
- 作者: 乙一
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2001/05
- メディア: 文庫
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