「父親たちの星条旗」 [cinema]
たまたまのタイミングで、早く観たいと思いながらこの作品を鑑賞するのが先延ばしになっていましたが、もうひとつの硫黄島エピソードを描いた作品「硫黄島からの手紙」も公開になってちょうどよかったので、ハシゴしてきました。
苛烈を極めた戦地から生き残って還ることで払うことになる代償。
戦時下アメリカ国家のその時に求めている英雄像が現場の事実とは多少違っても、そんな都合は表に出せるわけないことなんて深く考えずとも理解できるだろうし、だからこそ報道を否定もしていない、黙する他ない辛さは当事者にどれほどのものかは観ていてすごく伝わりました。
でも耳の残ってしまう若き戦友の不在のフラッシュバック。
茶番だなんて、当事者だからこそ言えない。だからこそ、父として息子にだって伝えられない言葉があって、結果的に息子が自力で知った事実が大事なんだろうと思います。
パンフを読んで知ったんですが、日本軍の徹底抗戦のため、圧倒的な兵力で楽勝のはずの米軍が戦死者数で唯一上回った戦地が、そして合同慰霊祭を行う場所が硫黄島のみだそうです。
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