「蝉しぐれ」 [cinema]
藤沢周平氏原作の時代小説を映画化した作品としては「隠し剣・鬼の爪」以来での鑑賞ということで、つい比較もしてしまうし、共通項を探してみたり、特に終わりの部分の味わいに感心したり、まず物語そのもののもつ魅力を堪能しました。染五郎さんはなんといっても殺陣のシーンの迫力、もう満身創痍でぼろぼろになりながらの鬼気迫る表情がかっこよかったです。文四郎さんはとても切ない役柄だったのに、芯の残る気品がありました。対するおふくさんが木村佳乃さんとして登場する場面の凛とした美しさ。ほんと、これが画になるってことなんですね。物語上、色々とあってからのことなのに、こちらも背筋が伸びて清潔感のある、でも柔らかな微かな笑顔。ロケーションの美しさにひけをとらない人物の真正面からのカメラ視点が圧倒的でした。あと、チラッとしか登場しない利重剛監督の姿もよかったです。
こんばんは。
わたしも蝉しぐれ観ました!!
わたしは原作も読んだこともなければ、
藤沢周平さんの作品も読んだことはないのですが、
映画ははすごく心に残る作品となりました!
日本の自然の美しさ、日本人の凛とした美しさを感じました。
あと、わたしは緒形拳さんがよかったと思いました!
by (2005-10-19 22:23)
コメント、どうもありがとうございます。madoccoさんが先にもうご覧になっているのを知ってました。これ、物語としてまず、すごく複雑な情感がありましたね。緒形拳さんの父親像、これもこの作品のひとつの軸ですね。だからこその切ない坂道のシーンが印象的でした。こういう映画は、なかなか広くアピールされないですがたくさんの人に観て欲しいですよね。
日本の映画はジブリのアニメもいいけど、こういう日本人でよかったと思わせてくれるものも、探すといっぱいあるんだと(自分もそう言いながらまだまだ全然観てないわけですが)考えてます。
by cs (2005-10-20 00:51)