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ランクA病院の愉悦 / 海堂尊 [本のこと。]


ランクA病院の愉悦 (新潮文庫)

ランクA病院の愉悦 (新潮文庫)

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/05/28
  • メディア: 文庫


ちょっと久々に文庫化の海堂さんの新作、単行本として出版された時点では「ガンコロリン」でした。
この文庫を手にとるまで内容を知らなかったんですが、「玉村警部補」に続く短編集なのでした。
その中の表題作が最初は「ガンコロリン」、そして文庫化にあたり「ランクA病院の愉悦」と変更、このあたりの事情はもしかしたらどこかで著者に語られるかもしれない真相みたいなものがあるかもしれない、と勝手に想像しています。
今回の中に含まれるそれぞれのエピソードは、特にこの表題作になっている2つの作品で、星新一さんのショートシートのテイストになんだか親和性があるように思えていて、ひとつには想像してみた少し先の未来の社会を描いていて(海堂さんの場合、その想像が半分は的中してほしくないんだけど、十分現実味がありそう)、風刺とブラックユーモア、毒がある作品だなぁと感じました。このあたりのエピソードについては、これまでの長編作品との関連はあまりありません。
そして他の作品群の中では、「ブラックペアン」と「バチスタ」をつなぐあのエピソードが描かれていた一編が個人的には好きでした。
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海辺のカフカ / 村上春樹 [本のこと。]


海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/02/28
  • メディア: 文庫



海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/02/28
  • メディア: 文庫


あまりに記事の更新、さぼってしまっていたので、もうずいぶん読了してから時間も経ってしまいました。
この作品を新刊で読んで、ちょっと時間が経ってから読み返していたのもたぶん5年以上は前でした。
現在の自分は、もうすっかりホシノくんの年齢よりジョニーウォーカーとかナカタさん寄りに近づいています。とはいえ、読み進めていくと気持ちはやっぱりカフカくん寄りになるのが当たり前かもしれませんが、自分にとって長編作品での村上作品の主人公の価値観・行動規範にだいぶ影響されているのもあるんで、やはり共感していました。改めて読み返してみて、これまでの一人称の主人公に比べて、自らの行動の過ちにはっきり気づいて後悔する、その姿が思春期の、入りたての段階の年齢として描かれていたからなのかもしれません。とはいえ、彼はそれでも極めてタフな少年ではあるんですが。

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「ブリッジ・オブ・スパイ」 [cinema]


ブリッジ・オブ・スパイ [DVD]

ブリッジ・オブ・スパイ [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD


2/19(金)に観てきました。
実話に基づく物語、スピルバーグ監督、主演はトム・ハンクス、さらに脚本はコーエン兄弟。
この組み合わせで、重厚なドラマが描かれるので、やはり観ておけてよかった作品でした。

時代背景もキャラクターも別ではありますが、トム・ハンクスの演じる主人公はその職務に誠実に向き合い、どちらかといえばありきたりな価値観の決して特殊ではない人柄で、それがたまたま歴史の巡りあわせの中で過酷で身震いするような状況下に置かれてしまう、そんな設定が「プライベート・ライアン」の彼の姿と重なって見えます。
今回は彼が弁護を引き受けることになったソ連のスパイ、ルドルフ・アベルに関りを持つことがその後の運命に大きく影響することに。裁判から5年経過後、米軍の偵察機がソ連領空で撃墜されパイロットが身柄を確保、そのアメリカ人の若者とアドルフを互いの人質として交換、その交渉を依頼されるのがトム・ハンクス演じるジェームズ・ドノヴァン、そしてその交渉のため向かった先が政情不安な東ベルリン、さらにそこでアメリカ人学生がスパイ容疑で東ベルリンに拘束された事件と遭遇、より交渉は困難な複雑な状況に・・・というなかなか混沌とした緊迫の物語でした。これもまた少し時代は異なりますが「ミュンヘン」での緊迫感に共通するものを感じたりもしました。
こういう重厚な作品には向き合うにもこちらのその時の気分と集中力が必要になってきますが、それでもお薦めはしておきたい作品の一つです。

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「人生の約束」 [cinema]


人生の約束 (通常版) [DVD]

人生の約束 (通常版) [DVD]

  • 出版社/メーカー: バップ
  • メディア: DVD


2/7(日)に観てきました。
日本映画として自分は好きなテーマだし、配役も気になっていましたが、石橋冠監督というのはどういう方なのか分かっていませんでした。
パンフで確認したら、長い間、TVドラマの演出は手掛けているんだけど、劇場長編映画はこれが初とのこと。その中に「昨日、悲別で」とか「池中玄太80キロ」があって驚きでした。

主演の竹野内豊さんは自分にとっては「太平洋の奇跡」以来で、ある意味今回はその時とは真逆といえるキャラクターで登場するので、そこから物語が展開していく中で、役の体温が上がっていく感覚が新鮮でした。江口洋介さんとは今回がほぼ初顔合わせのようで、この二人の並ぶ姿もまたよかったです。

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「ピンクとグレー」 [cinema]


ピンクとグレー DVD スタンダード・エディション

ピンクとグレー DVD スタンダード・エディション

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • メディア: DVD


2/6(土)に観てきました。
この時期、映画館へ向かう気持ちが復活してきてます。
この週末に集中して3本、観たことになりました。
あまり内容を知らないままだったんですが、菅田将暉くん出演という事、そして行定勲監督作品だというので、観てみたいと思って選びました。
なんとなくタイトルから、勝手に漫画原作だと思い込んでいたんですが、小説原作でした。

原作を読んでいなかったんで、その比較はできないんですが、更にあまり内容そのものについてネタバレになるようなことを書かないようにしたいんですが、業界の裏側を描いていく部分、様々なキャラクターの(主に3人の)見せる表情の多面性、意外な展開がなかなか面白かったです。

ピンクとグレー (角川文庫)

ピンクとグレー (角川文庫)

  • 作者: 加藤 シゲアキ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2014/02/25
  • メディア: 文庫



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昨夜のカレー、明日のパン(文庫版) / 木皿泉 [本のこと。]


昨夜のカレー、明日のパン (河出文庫)

昨夜のカレー、明日のパン (河出文庫)

  • 作者: 木皿 泉
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2016/01/07
  • メディア: 文庫


つい最近に、新刊として読んだ作品をこうして文庫で買い直して読むのは自分としてもそれほど多くはありませんが(最近は最初から文庫で購入することがほとんどでもあるので)、これは書店に並び始めているのを発見して、即決でした。巻末にボーナストラックとして収録されている文庫のみの特典、書下ろし短編「ひっつき虫」。最初から改めて読んでみたんですが、するするっと、その流れのままに読み終えていました。思っていたとおり、幸せな読後感でした。ギフとテツコと一樹と岩井さん。その日常は、いろんなことを考えて、自分の行動をそれなりの決断で選択して、そうして続いていく。だから、新しいエピソードがここで語られていても違和感が全然なかったんでしょうか。これはまた、少し時間が経ったら、また手にとって味わってみたい作品です。
タグ:木皿泉 Books
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スプートニクの恋人 / 村上春樹 [本のこと。]


スプートニクの恋人 (講談社文庫)

スプートニクの恋人 (講談社文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/04/13
  • メディア: 文庫


「アンダーグラウンド」にかなり時間がかかりましたが、この作品は長さとしてもほかの長編よりずっと短いものだし、すぐに読み終えました。
新刊として出版されたのが1999年、ほぼそれ以来初めて今回読み返してみたことになります。
この作品では、一人称の主人公が初めてひらがな表記の「ぼく」になっていたのを、後から知りました。
ぼくが思いを寄せる相手であり、大いに個性的であるからかぼくがよき理解者のひとりであるすみれには別に対象となる人物がいて、それが今回はまた少し変わったプロフィールの人物ではありますが、描かれている状況がなんとなく「ノルウェイの森」に共通するものに感じられました。スプートニクはビートニクと勘違いされていることで会話の中で出てくるんですが、作品の世界観の中ではそのエピソードとは別の次元で象徴的な意味を持つことになります。
後半、ひとつのエピソードとして登場するにんじんという少年をめぐる出来事、その対応をする店員の暮らす価値観の居心地の悪さは、今の自分の感覚ではなんだか以前読んだ時以上にリアルに実感できました。
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「オデッセイ」 [cinema]


オデッセイ 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]

オデッセイ 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: Blu-ray


2/5(金)に観てきました。
ここ数年、この感じのSF作品が観てみたくなります。
そして、リドリー・スコット監督の作品を観ることも自分にはちょっと久々でした。
いや、予想していた以上に、ほんとうに面白かったです。

パンフを読んで、原作の小説が無名の新人のもので、まだオンライン小説として連載している段階で映画化の企画がすでに動き出し、実に幸福な縁がつながって完成している作品だというのを知りました。火星という環境が、たとえばこれが5年前、10年前であればもっとイマジネーションの要素が多いある種神秘的な舞台として描かれたはずなんですが、この撮影が動き出した2014年では事情がずいぶん異なってきます。ここではあくまで現実に起こりうるものとして、実際にはフィクションとして脚色されている部分はあるにしても、リアルな状況を追っていくというスタイルで描かれていて、その設定、そしてマットデイモンが演じた独り置き去りにされる主人公のキャラクター、更に劇中次々登場する往年のヒット曲の数々、どう考えても絶望的な状況にあって、自分を鼓舞しサヴァイヴしていこうとするその陽気なアメリカらしいフロンティア精神がただただ楽しかったです。

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羊と鋼の森 / 宮下奈都 [本のこと。]


羊と鋼の森

羊と鋼の森

  • 作者: 宮下 奈都
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/09/11
  • メディア: 単行本


昨年2015年末のTV番組「王様のブランチ」ブック・アワードでこの小説が大賞を
賞しました。
最初にこの作品が特集されていた時にすでにちょっと気になっていたんですが、せっかくなので読んでみようと思いました。
まさか、その後2016年の本屋大賞受賞までいくことになるとは思いませんでした。

とあるきっかけにより、ピアノ調律の仕事を始めることになった主人公の青年、この人物の纏っている雰囲気が、なんとなくですが自分には村上春樹氏の小説で一人称で登場する人物像に近い気がして、なんだか馴染みがある気がしていて、それゆえ勝手に親近感を感じていました。
彼がその目標として尊敬しながらもさりげなく歩むべき道を示してくれるベテランの調理師さん、そして直接指導者として、自らもこの職人の世界と格闘しながら彼の成長を見守ってくれている調理師さん、それに、縁あって出会った依頼人の姉妹。この深くどこか温もりのある「森の中」で見える風景がじんわりと沁みて、読了したとき、凝りをほぐしてもらったように穏やかに心が満たされていました。
宮下奈都さんは作家として、まだこの時点でほぼ無名だった方でしたが、一躍注目されてしまいましたが、こんな作品と、そしてその物語を紡ぐ作家の方に、出会えてよかったです。
まだ読んでいない作品も、いくつか文庫で書店に並んでいます。
このきっかけから、ほかの作品も読んでみたくなりました。
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映画にまつわるxについて / 西川美和 [本のこと。]


映画にまつわるXについて (実業之日本社文庫)

映画にまつわるXについて (実業之日本社文庫)

  • 作者: 西川 美和
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2015/08/01
  • メディア: 文庫


映画監督であるほか、最近では文筆家としても評価が高まっている西川美和監督のエッセイ集なんですが、最初の1編がx=ヒーローとして、朝青龍の引退の話題。
その独自の視点が最初から全開で語られるので、やはり圧倒されました。
その映画にまつわるさまざまが、ふわふわと漂っていることにほとんどの人は気づかないままなのに、そこに何か感じ取って、言葉に置き換え、イメージを転換し、たとえば「ディア・ドクター」のような、あるいは「夢売るふたり」のような脚本と、作品が出来上がっていくことに、なんだか納得です。もちろん、長編映画が無事公開にまで辿りつくには監督以下、多くのスタッフ、関係各方面の支えがあってこそなのは分かるんですが、やはり作品は最後は監督のものになるし、西川監督作品はよりその存在感が際立っているように思えています。エッセイとしてもちろん読み進める楽しさが第一にあるとして、執筆者その人に何より感心してしまいます。
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「母と暮せば」 [cinema]


母と暮せば [DVD]

母と暮せば [DVD]

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • メディア: DVD


2016年の記録、1本目です。
1/1(金)に観てきました。
山田洋次監督、渾身の作品です。
伝えるべき物語があるから、きっちりと描かなければならない、そのために持てる力を全部込めるという気迫があります。凄いです。

監督の最近の作品では「おとうと」、「東京家族」という、過去作品へのオマージュとなるタイトルのものがいくつか挙げられますが、自分は不勉強なのもあって、その過去作にちゃんと出会っていませんでしたが、今回の元ネタとなっている映画版の「父と暮せば」は観ていました。これは更に井上ひさし氏の戯曲が原作となっていて、広島への原爆投下がその中心にありました。今回は舞台を長崎に転じて、父と娘という元から母と息子へと翻案しています。様々な登場人物たちの立場を入れ替えて描かれているので、そこから立ち上ってくる悲しみの色合い、肌触りのようなものもまた違いました。その中で、方言が変わることで言葉の印象が異なっているのも大きかったと思います。

父と暮せば 通常版 [DVD]

父と暮せば 通常版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • メディア: DVD



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あん / ドリアン助川 [本のこと。]


([と]1-2)あん (ポプラ文庫)

([と]1-2)あん (ポプラ文庫)

  • 作者: ドリアン助川
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2015/04/03
  • メディア: 文庫


先に映画を観て、出会った作品が本当に大好きになってしまったので、早速この原作小説にとりかかりました。
(記事にするのがすっかり遅れたんですが、読み終えていたのは2015年でした)
読み進めていくうちに、映画化された脚本が本当に誠実にこの原作に向き合って描かれていたのが改めてわかりました。
舞台となったハンセン病患者の隔離施設に関する言及も、映画でもほぼ忠実に再現されていたんですが、文字によって訴えかけてくるものの厳しさを追体験できました。
映画を先に小説を読むと、登場人物が俳優さんのイメージとして浮かびますが、それが実にすんなり受け入れられました。
映画は映画で、できるだけ多くの人に触れてほしい作品だなと思ったんですが、この原作も一緒です。沢山の人が、手に取って味わって、感じてほしい作品です。

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アンダーグラウンド / 村上春樹 [本のこと。]


アンダーグラウンド (講談社文庫)

アンダーグラウンド (講談社文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/02/03
  • メディア: 文庫

実は読み終えていたのは、もう数か月前です。
記憶では、読み始めたのが2015年の10月、それから約半年かかって、読了しました。
地下鉄サリン事件被害に遭遇した様々な立場の人たちの証言をインタビューアーとして村上春樹氏がまとめたこの1冊は、最初に新刊で出たときに読んで圧倒されました。
そして村上春樹氏の小説世界も、この現実に起こってしまった出来事によって大きく変容していったのは読者にとってすでに分かっていることではあるんですが、改めてその出来事が日本という国に残したものは、同じ年に起こった阪神淡路地震と重ねてあまりに大きかったのがわかります。
その後、2011年の東日本の震災、そして原発事故。もちろん、沢山の教訓があって、例えば災害救助に関して、耐震に関して、あるいはPTSDに関して、それ以前より多くの人が共有することになった様々なものがある訳ですが、もしかしたらこの時々に慣らされた警鐘が機能しなければいけない大事なところには結局、届いていないのかもしれないと、ふと思えてしまうことも実はあります。
いま改めて読み直してみて、自分が普段、マスコミの報道に対して半分無意識に感じたりする居心地の悪さのようなものを、自分はこの作品に最初に出会ったときに気づかされていて、その感触が今も残っているように思えました。
読みなおして、こうしてまた時間をおいて読了できて、本当によかったです。
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「スター・ウォーズ フォースの覚醒」 [cinema]




12/31(木)に観てきました。
10/18以来、こんなに映画館がご無沙汰になってしまっていたのは、ほんとに自分でもちょっと情けなくなりました。
身体の調子がとても悪かったとか、あまりに忙しすぎたとか、それ以前に比べて極端に何かが変わった記憶もあまりないのに・・・。
それにしても、まさかエピソード7が登場するなんて、思っていなかったんで、観ていながらもちょっと不思議な感覚でした。その上、映像のそこかしこにどんどん出てくる既視感たっぷりな描写。もちろんそこは狙い通りでしょうけど、サービス満点です。

今回の若き主人公、その一人がまず女性となっていて、彼女の成長が中心に描かれているのが新鮮でした。そのリン役、オーディションにより選ばれたもぼ無名のデイジ・リドリーは間違いなく本作出演でまるで作品世界の中のように現実の人生も大きく変転しました。副題に「フォースの覚醒」となっており、彼女の出演がこれで終わりということではない以上、注目は今後も当然続いていきます。ワイルドさと繊細さを併せ持つキャラクターがぴったりで、今後がやはり楽しみです。
旧エピソードにかかわるキャラクターたちの登場が気になるところでしたが、ミレニアムファルコン号が出てくるんだから、やはり彼らは物語に絡んでくるんだろうとは思っていましたが、後半に登場する人物については驚きでした。

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「アンフェア the end」 [cinema]


アンフェア the end DVD スペシャル・エディション

アンフェア the end DVD スペシャル・エディション

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD


10/18(日)に観てきました。
最初のTVシリーズから、一応一通り続けてみてきたので、完結編もしっかり見届けようと、行ってきました。
始まりは小説の原作があったし、たぶん違うものを目指していた気もするんですが、どんどん当初の予定を変更して、次々裏切っていくエピソードを積み重ねて展開していくスタイルなので、これだけ長く続けてきたことで、最初は制作サイドの都合だったのかもしれないけど、一種芸風として確立したものになったことで、このシリーズは逆に固定ファンがついたのかもしれません。でもさすがにずいぶん遠くまで来たなぁと、沢山人が死んでしまったなぁと、改めて思いました。まあとりあえず、雪平というキャラクターがすべてでもあるので、これはこれで、一つの決着であります。
薫ちゃんというシリーズでも特に人気もあるキャラクターがあんな展開になっちゃったんであれば、やはりこれは完結です。
阿部サダヲさんとか寺島進さんとか、それ以前、なんとなくそれぞれに持っていたイメージが変わることにもなったこのシリーズで得たポジションはキャリアの中でも結構意味があるものになったとも思うし、映画化してから登場することになった佐藤浩市さんに最終的には見せ場はほぼ譲ってしまうことになっていたのは多少残念ではありましたが、最後まで居てくれたことはよかったです。
そして、結果的にこの円環を閉じることになった場面で振られた役を演じるのが永山絢斗くんだったのも、やはり不思議なめぐりあわせです。

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