「ブリッジ・オブ・スパイ」 [cinema]
2/19(金)に観てきました。
実話に基づく物語、スピルバーグ監督、主演はトム・ハンクス、さらに脚本はコーエン兄弟。
この組み合わせで、重厚なドラマが描かれるので、やはり観ておけてよかった作品でした。
時代背景もキャラクターも別ではありますが、トム・ハンクスの演じる主人公はその職務に誠実に向き合い、どちらかといえばありきたりな価値観の決して特殊ではない人柄で、それがたまたま歴史の巡りあわせの中で過酷で身震いするような状況下に置かれてしまう、そんな設定が「プライベート・ライアン」の彼の姿と重なって見えます。
今回は彼が弁護を引き受けることになったソ連のスパイ、ルドルフ・アベルに関りを持つことがその後の運命に大きく影響することに。裁判から5年経過後、米軍の偵察機がソ連領空で撃墜されパイロットが身柄を確保、そのアメリカ人の若者とアドルフを互いの人質として交換、その交渉を依頼されるのがトム・ハンクス演じるジェームズ・ドノヴァン、そしてその交渉のため向かった先が政情不安な東ベルリン、さらにそこでアメリカ人学生がスパイ容疑で東ベルリンに拘束された事件と遭遇、より交渉は困難な複雑な状況に・・・というなかなか混沌とした緊迫の物語でした。これもまた少し時代は異なりますが「ミュンヘン」での緊迫感に共通するものを感じたりもしました。
こういう重厚な作品には向き合うにもこちらのその時の気分と集中力が必要になってきますが、それでもお薦めはしておきたい作品の一つです。
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