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「アメリカン・スナイパー」 [cinema]


アメリカン・スナイパー ブルーレイ&DVDセット (初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • メディア: Blu-ray


3/15(日)に観てきました。
イーストウッド監督作品は、去年に日本でも公開されてた「ジャージー・ボーイズ」に次いでの登場なので、相変わらずのハイペースです。しかも今回は過去最高の興行収入だそうで、今まで以上に話題でもありました。
2003年のイラク戦争以降、アメリカという国家が関わってきた“平和維持活動”に実在していた一人の人物の半生を追う物語で、これが2013年の出来事まで描かれるっていうのは、あまりに近い、多くのアメリカ人にとって現在形といえる内容です。パンフによれば、この映画の企画進行中の2013年に、まさかの事態が起こり、ラストで不意に訪れるそのエピソードの衝撃が無音のエンドロールとともにあまりに重く深い余韻が残りました。主演のクリス・カイルを演じたブラッドリー・クーパーは「世界にひとつのプレイブック」で知って新鮮な印象だったんですが、ごく素朴でありきたりな若者の一人でしかなかった男が海軍に入隊したことで秘めていた能力を開花し、そのために自らの能力が導くものに苦しめられ、格闘し、時代の生け贄のように飲み込まれていく様がやるせなくて、惹きこまれました。戦地で生き残ることによって背負わされたものが徐々に個人の生活の感覚として当たり前に身に着けていたはずのものを蝕んでいく恐怖は、どこかで自分がおかしいと感じていてもいつの間にか元には戻れない場所にまで来てしまったかのような心細さや拭い去れない不安があるんだろうなと、観ていて感じました。個人の感覚を代償として差し出して追求していく国家の目指すものって、何なんだろうと考えてしまいます。
この作品がアメリカでは瞬く間に大ヒットしていたという事実に、なんだか居心地の悪さを覚えています。

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