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「シャニダールの花」 [cinema]


シャニダールの花 特別版 [DVD]

シャニダールの花 特別版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • メディア: DVD

8/11(日)に観てきました。
石井岳龍監督の作品、こうしてシネプレックスのような映画館で観られるのが珍しいタイプの作品です。
まず、シャニダールという、ネアンデルタール人の化石が発見された遺跡の名が作品名に付いていること、自分が知ったのはNHKスペシャル「驚異の小宇宙 人体Ⅱ 脳と心」で、発見された洞窟の中のネアンデルタール人のある1体の化石は埋葬されたものであり、そこには花が手向けてあったと、かなり印象深いエピソードが紹介されていました。
この作品での着眼点のヒントもそこに由来しているのでしょう。
近未来的で、病棟にも似たとある研究所の施設内で、人の胸に咲く花をめぐり出会った植物学者と彼をサポートする新任のカウンセラーという二人が、それぞれ別の立場から眩惑的で美しいその花に懐疑的な立場でありながら、次第に何かがずれていく不条理な物語。
胸に咲く花、という寓話的な設定は「クロエ」を少し思い出し、新薬開発のため、胸に咲いた花を処置するために施設に居住することになったクライアントの雰囲気はどこか「PicNiC」を思い出したり(岩井監督関連の伊藤歩、それに黒木華、刈谷友衣子という女優陣が出ていたりすることも、つい結びつけて考えてしまう要素かもしれません)、静かなテンションのまま、奇跡の花に支配されていく人類、みたいな展開に何とも不思議な感覚を覚えました。
以前、「五条霊戦記」とか「ELECTRIC DRAGON 80000V」とかを観た監督の作風とは全然違う今回の作品、新鮮でした。
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