想像ラジオ / いとうせいこう [本のこと。]
これも8月のうちに読了しておりました。
いとうせいこうさんの小説を読むのはこれが初めてです。
とある高い木の上から放送されていた想像ラジオ。
読み進むうちにその設定が明らかになるにつれ、徐々に落ち着かない気持ちになり、終盤では何か大きなものに祈るような気持ちがありました。
不思議といえば不思議、でもこれはリアルな物語だと感じました。
愉しい気持ちで味わう作品ではないんですが、多くの人がどこかのタイミングで出会うことを、その時までじっと待っている、おそらく、古びていくことのない大事な出来事が描かれている気がします。
そしてふと、自分は村上春樹氏の「風の歌を聴け」を思い出しました。
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