「戦火の馬」 [cinema]
4/8(日)に観てきました。
ちょっとずつさぼってた更新を続けて、ようやく今年度に達しました。
スピルバーグ監督が第二次大戦を描くというのは例えば「プライベート・ライアン」がすでにありましたが、今回の舞台は更に時代をさかのぼって第一次大戦のイギリス。
戦時下で、この時代はまだ“軍事目的”で馬だけではなく犬やほかの動物も兵力の一部として考えられていた時代です。
ヒトとヒトが個人の都合とは別の目的で争う規模の大きな戦争は特に命が軽んじられるだけでなく、一気に環境破壊が進行する将来に渡って迷惑な行為です。
そこに巻き込まれるものは人であれほかの動物であれ、何も報われることのないただただ犠牲を強いられる存在です。でも、そこに不屈が在るという事実を、この作品は訴えているように思えました。
とある農家で育てられた一頭の馬に“JOY”と名付けられたことが、その後に辿る過酷極まりない出来事の中でも揺るがない一つの象徴として意味を持っているような気がしました。
それにしても、この物語が小説を原作にしてまず舞台化されていたという事実には驚かされました。
実際の生きた馬を舞台で動かす訳にはいかないから、人間3人が操る等身大のパペットを製作して演出していたという大胆な発想、その舞台の様子を観てみたいと思いました。
この映画版では、実際に馬が登場していますが、その眼差しが雄弁に訴えるものが言葉にはならなくても、多くのことを伝えてくれていたように思いました。
コメント 0