「東京オアシス」 [cinema]
11/23(水)に観てきました。
まだ2011年の記事の更新が残っています。
2012年分も順調に6本、たまっちゃってるんで、さすがに順を追って整理していかないといけません。
この作品のテイストは「かもめ食堂」以降の一連のものと通じるスタッフ・キャストで、淡々とした日常の描写、穏やかな表情と会話のトーン、おいしそうな食事など、観る前から知っている空気感でした。
描かれるのは特別な出来事ではない、アンチ・クライマックスな感触です。二人の監督、三人の脚本と、随分特殊な制作体制ですが、全体の雰囲気はいつも通りですね。
今回は主人公・トウコ=小林聡美さんが、幾つかの場面で出会う人との一対一の対話で成り立っている物語で、そのダイアローグにすべて集約される構成が、なんだかちょっとジム・ジャームッシュ監督の作風と共通して感じられました。ジャームッシュ監督の場合は会話が何だかちょっとかみあわない間に不思議なユーモアがあったりするんですが、こちらはもう少し、繊細で話す相手との距離感により日本人的な心遣いの態度がうかがえます。そして、東京という舞台。誰かと近い距離に居ても感じる都会暮らしの中の孤独感。
これまでの作品よりなんだかちょっと余計に寂しい、けど、後ろ向きではない余韻がありました。
このシリーズ映画が好きな人にしか受け入れられない様な、
更に空気感を楽しめないと「なんじゃこりゃ」的な作品でしたね^^
くおいるさんの感想を読んで、ガッテン!って自分で思ったのが、
「舞台が東京」だったから、孤独感と距離感が尚いっそう繊細で微妙だったからかなぁ〜と思いました。
東京(都会)=孤独(死にそうなほどの淋しさ)ではないという様な、、、
一人一人が自立しているなかで、孤独な様で、他の映画などで演出する様な淋しい孤独感ではなく、良い個性の様な・・・ことばで表すのが私には無理^^;な何かをいつも感じました。
ほんと感じたことを表現するって難しい。。。ーー;
(で、どんどん感想日記書かなくなって〜と悪循環なんですけど)
いつもの様に「ゆる〜くほっこり」ではなく、「なんかほっこり」を感じながら帰りました。
by minku〜♪ (2012-02-26 18:09)
minku〜♪ さん、コメントどうもありがとうございます。
こういう作品はほんと感想を言葉に置き換えるのって難しいですよね。
うまく言葉にはできないような微妙なニュアンスを作品にしている風なところこそがこういう作品の特徴でもあるようですし。
今回は音楽全編を大貫妙子さんが担当してて、独特の乾いた空気が心地よかったです。
その響きの中に孤独を半分楽しんでいるかのようなしなやかで凛とした雰囲気も感じられました。4
by cs (2012-03-04 19:23)