「マイ・バック・ページ」 [cinema]
6/5(日)に鑑賞してきました。
時間がたっぷり、精神的にも余裕もあるはずなのに意欲がなんとなく足りないまま、更新が遅れてしまっています。
映画館にも足が遠のいてしまったりしてるし、少し立て直さなければなりません。
自分は映画館に出かけるとパンフを必ず買い求めるので、原作者である川本三郎氏の名は何度も目にしていますが、この作品は川本さんご自身の体験に基づいたノンフィクションだというのはこのパンフを手にするまで知りませんでした。監督は山下敦弘氏。過去に「リンダ・リンダ・リンダ」と「天然コケッコー」は観ていますが、作品ごとにタイプの異なるモチーフを選んでいるように思えます。主演の二人、妻夫木聡氏と松山ケンイチ氏はこれが初共演。世代的にはほんのちょっと妻夫木くんが上で、主人公のジャーナリストの視点で物語が描かれているんですが、その彼から見ると半分得体の知れない梅山と名乗る活動家・片桐がその実体以上に感じられてしまう。その松山ケンイチくんの斜に構えた感じが独特です。スクリーンを眺める観客であるこちら側からは冷静に胡散臭さが見えるんですが、無名の学生たちがまるで明治維新を気取って社会に異を唱えるそのエネルギーがもしかしたら実行力を持っているのかもしれないと信じていてもいい空気があったことは直接にその体験をしていない世代の自分たちも知っているし、おそらくはまだ純粋に理想とともに行動できていたであろう若きジャーナリストの眼に映るとある活動家の姿を見誤ることは十分考えられると思います。松山ケンイチくんは、ついちょっと前に「ノルウェイの森」でその対極にある学生を演じていただけに、今回のキャラクターが一層際立って印象に残りました。後半、スキャンダラスな事件が起こってしまうんですが、これって実際に形を変えてもしかしたら何度も起こっていた事件でもある訳で、そこから地続きで現在の日本があると改めて感じてしまうエピソードです。
作品の着地点がなんだか割り切れないものがあったんですが、これは自分にとっては色々なことを改めて考えるきっかけを与えてくれました。
それと、主題歌で聴ける真心ブラザーズと奥田民生くんのコラボ曲、ディランのカバーは、ただ単にもう、大好きです。
こんばんは。
もしかして夏バテ中ですか?
焦らず、映画を楽しんでくださいね(^^ゞ
この時代だからこその行動だったなと感じました。
時代の熱気を伝えるような主演の二人の演技に引き込まれる作品でした☆
by non_0101 (2011-08-31 23:00)
non_0101さん、niceとコメントどうもありがとうございます。
いろんな意味でバテ気味だったのかもしれません。
幾つか見過ごしてしまっていますが、ここへきてまた、観ておきたいなと思える作品がどんどん公開中ですので、時間を作って行こうと画策中です。
この作品、時代の熱に浮かされている雰囲気が感じられましたね。
主演の二人も当然、その当時のことは知らない訳なんですが、それぞれの持ち味にあった役でよかったと思います。妻夫木くんも、こういう大人になりきれないアンビバレントなキャラクターってはまりますね。
by cs (2011-09-03 19:14)