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「僕と妻の1778の物語」 [cinema]


僕と妻の1778の物語 コレクターズ・エディションDVD

僕と妻の1778の物語 コレクターズ・エディションDVD

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD


1/30(日)に観てきました。
2011年は結構いいペースで鑑賞が出来ているため、記事upが全然追いつきません。
がんばらないと。

草彅くん(あ、この字、ちゃんと変換ができて嬉しい・・・・)主演で“僕シリーズ”というTVドラマが幾つかあって、その延長でこの作品なんですが、自分はその中で「僕の歩く道」しか観たことがありません。自閉症の男性を描いた物語で、じんわりやさしい余韻に浸れる結構好きなドラマでした。
今回は、作家の眉村卓さんご自身の体験に基づく実話をベースにした物語で、予告を観ていて興味がありました。それがまさか、ああいうファンタジックな映像世界で描かれているとは。
原作というか、映画の中で紹介されている短編は実際の眉村さんの作品そのものとのことで、パンフレットにはその全1778作のタイトルがびっしり記載されていて、そのこだわりが後から伝わってきました。劇中描かれる主人公の作家・牧村は、おそらくは眉村さんの肖像とは直接重なってこないのかもしれないんですが、草彅くんにぴったりでした。
そして妻・節子を演じる竹内結子さんも。
二人の共演は「黄泉がえり」以来とのことらしいんですが、そういえば竹内さん、あの作品でも結末は・・・お二人が共演する作品ではそういう符号があるんでしょうか(多分たまたまそうなったんでしょうけど)。
余命を宣告された牧村が、最愛の妻のために、治療とは直接かかわりのない、どちらかといえば無関係に思える小説執筆に没頭するっていう姿勢、これはこのまま眉村さんが実際に撮った行動ではあるんですが、その凄みに末期がんまで逃げ出すって、すごいことだなぁと思えるし、それが決して荒唐無稽な絵空事ではないのが素敵だなぁと思います。だって、事実なんだから。その上で、牧村が現実の生活と空想の世界に区別がないキャラクターになっている、そのディレクションはよかったと思います。彼の無邪気さこそが無敵で、だからこそ本当だったら絶望し悲観するはずの節子さんもあきれて覚悟するしかないんだなと、そこには壮絶な考え方の転換が必要なはずですが、竹内さんのやんわりとした表情がすべてなんだなと思えました。
大切な人を失う切ない痛みの感覚は観ていて自然と共感しながら味わっていたんですが、不意に見上げた空の青さが染み入るように、作品全体が淡い余韻として残りこれは観ておけてよかったと感じられました。
それと、小日向さん。
まさかの場面での登場は妙に印象的でした。

僕と妻の1778話 (集英社文庫)

僕と妻の1778話 (集英社文庫)

  • 作者: 眉村 卓
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2010/11/19
  • メディア: 文庫



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コメント 2

non_0101

こんばんは。
“僕シリーズ”は観たことがなかったのですけどチャレンジしてみました。
草彅さんのキャラクターにぴったりでしたね。
とても素直に応援しながら観ることができました。
真実だからこその説得力がある作品でした☆
by non_0101 (2011-02-27 21:30) 

cs

nonさん、こちらへのniceとコメントもありがとうございます。
切ない結末なのは知っていたんですが、こんなにおおらかで温かい気持ちになれるとは思っていませんでした。
眉村さんの短編を読んでみたくなります。
(抜粋のものとしてこの映画に合わせて文庫化されているようです)
by cs (2011-02-28 00:10) 

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