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熊木杏里 CONCERT 2011 at 東京国際フォーラム / 2011.01.22 [music]

本当に久々に、LIVEに出かけました。
以前はライブハウスのコンサートは自分でもチケットとって出かけたり、結構まめにプレイガイドをチェックしていたのに、いつのまにか億劫がってしばらく遠のいていました。
参加しているものといえば、奥華子さんが地元・津田沼でやってくれていたフリーライブだったり、ごくごく狭い行動範囲での参加に限られていて、聴きたい気持ちはあるものの、なんとなくそのままという状況で。
きっかけは、mixiで参加しているコミュニティで、この公演のチケットを譲りますという書き込みを発見したことです。
このコンサートがあるという情報自体は知っていて、どうせ行けないだろうから、とチケットを購入すること自体をなぜか最初から諦めていたのに、どういう心境の変化か、これは参加しなければと、直前になって思い立ち、コンタクトを取り、結果LIVE前日にやっと手続完了という慌ただしさになりました。
譲っていただいた方は、急遽仕事の関係で行けなくなったとのことで、こうして受け取ったチケットを自分なりにしっかり堪能してこようと気合十分、心の奥深くをゆったり温めてもらえた歌声と、偶然の巡り会わせに感謝したくなる大切な時間を過ごさせてもらえました。

開演前、彼女のお気に入りなのかな?という生音中心の音楽が流れる会場、そのラストはボブ・ディランの曲でした(曲は ♪Mr. Tombourine Man でした)。
客電照明が落ち、ステージ中央、後方からひとり登場した熊木杏里さん。
深々とおじぎして、そのままピアノに向かい、弾き語りで歌い始めたのが
 ♪あなたに逢いたい
です。
自分はとりあえず一通り、アルバムは通して聴いていてこの曲も知っていました。
初めて生で聴いた彼女の声は、CD音源で聴いている以上に言葉の響きが実に心地よくて、心がすっと落ち着きます。
続いて、バンドメンバーが登場し、
 ♪ノラ猫みたいに
 ♪モウイチド
とテンポの良い曲が一気に会場の空気を暖めてくれました。
「♪モウイチド」 は、大好きなアルバム「ひとヒナタ」1曲目のナンバーで、他の楽曲のイメージからすると曲の雰囲気としては珍しいタイプのもの。
コンサートで聴くとまた格別で、独特の迫力がありました。
続いて
 ♪君まではあともう少し
これも大好きなアルバム「私は私をあとにして」の中の1曲。
そもそも、自分が熊木杏里さんを聴き始めるきっかけは「♪春隣」や「♪春の風」辺りの時期で、そういった曲を含むこのアルバム以降がリアルタイムになりました。
続いて5曲目・・・・あれ、これは、知らない曲、でした。
後からライブレポートの記事を読ませてもらったりして知ったんですが、シングルのカップリング曲
 ♪冬の道
という楽曲です。
この日のセットリストは、全体的に冬という季節をじっくり味わいながら様々な思いをめぐらすような選曲になっていて、バンドメンバーの方々もみなさんが丹念に音を紡いでいるという感触があって、その雰囲気の温かさをオーディエンスである自分たちも自然と共有してホール全体をゆったり包み込んでいる独特のムードがあって、その中心軸に熊木杏里さんが背筋を伸ばして立っているという感じでした。
彼女は最初、ベージュかクリームっぽいコートのような上着を羽織って登場して、2曲目以降は上が白い無地のシャツに黒のパンツというシンプルな衣装のちょっとフォーマルな出で立ちが颯爽としてて素敵でした。
続いて、ピアノの方の伴奏のみで
 ♪センチメンタル
 ♪ひみつ
と、繊細で切ない曲を演奏。
透明感のある声のトーンが、こういうホールに響くエコーにぴったりです。
先ほどの曲以外、一応一通り復習もしてきましたので、お馴染みの楽曲を聴く安心感以上に、生で歌われる言葉の響き方の新鮮さが印象に残っています。
続いて、
 ♪新しい私になって
と、アルバムのラストの曲(「♪ひみつ」)から、1曲目に戻るつながりの流れに。
そして
 ♪雨が空から離れたら
と最近のアルバムの曲が続いて、ちょっと前の
 ♪ムーンスター
へ。
この辺りの楽曲の表情の多彩さは、こうして改めて演奏を聴いて気づかされる部分でもあります。
そしてカバー曲、
 ♪朝が来る前に
です。秦基博氏の楽曲なんですが、原曲の雰囲気そのままなのに、歌の世界が熊木杏里さん自身のものになっていて、驚きです。
そのアンサーソングみたいなスタンスにもなったんですが、続いて
 ♪君の名前
です。
もともと切ない歌詞だったんですが、こういう順番で聴くことで、勝手にこちらが意味を付加して、より切なさを増幅させてしまって、たまらなくなりました。
そして、
 ♪光
の演奏。
映画「重力ピエロ」のサントラおよび「はなよりほかに」の初回盤ボーナストラックで収録されていた楽曲で、内省的な歌詞でも、ほかの楽曲とはまた違うスタンスが感じられるものですが、沁みます。
そして
 ♪月の傷
 ♪一千一秒
としっとり沁みる曲が続いてきて、不意にかわいらしい
 ♪おうちを忘れたカナリア
の演奏に。
他の楽曲でもあるんですが、彼女が歌う“ぼく”という一人称の佇まいが好きです。
そしてこれも冬ならではの楽曲
 ♪snow
へと。
声の伸びやかさが心地いい曲です。
で、気づくともうラストです。
 ♪春の風
この曲のイメージはやはり映画「バッテリー」なんですが、この日のこの曲のまっすぐな歌声は、もっと普遍的な強さを感じました。
MCで明かされたレコード会社移籍の事実、自分は全く知りませんでした。
この日、披露された演奏は、今日という日をしっかりと生きて、その身の丈のまま、明日へ向かう日常を感じるもので、そこに悲愴感みたいなものはなかったし、肩の力も抜けているんだと勝手に思っていたんですが、そこには表に見せない決意の強さがあったんですね。
この日、この曲を生で聴けてよかったです。

そして、アンコール。
グッズ売り場にもあったTシャツをバンドメンバー全員が着替えて登場です。
1曲目、
 ♪最後の羅針盤
は、先ほどの話題もあり、胸に刺さりました。
でもそれは一緒に共有できた時間のありがたさを感じるものです。
そして2曲目
 ♪ホームグラウンド~ふるさとへ~
という曲。
現在のところ、音源化されていないものなんですが、新しくレコード会社を決定して、アルバム制作に入るとのことで、この曲がリリースされるのを楽しみにしたいです。
バンドメンバーとはここでお別れに。
最後の最後、ひとり残ってピアノに。
 ♪バイバイ
の心のこもった演奏は沁みました。
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