2010年に鑑賞した日本映画を振り返る / 日本映画用投票フォーマット [映画にまつわる雑感]
2008年、2009年に引き続いて、この企画に参加します。
日本インターネット映画大賞URL:
http://www.movieawards.jp/
運営委員会の方から誘っていただいたのが2007年分で、その投票はまごまごしててupする時期に間に合いませんでした(投票とは無関係に、あとからこの記事はupしています)。
この記事をまとめるタイミングによっても、実はちょっと候補に挙げる作品が変わっちゃう可能性もあります。でもまあ、それはそれとして。
蛇足ですが、2010年の鑑賞一覧の記録はこちらです。
URL ↓
http://www013.upp.so-net.ne.jp/hoshino/cinema/c-2010.html
[作品賞投票ルール(抄)]
・選出作品は5本以上10本まで
・持ち点合計は30点
・1作品に投票できる最大は10点まで
『 日本映画用投票フォーマット 』
【作品賞】(5本以上10本まで)
「沈まぬ太陽」 3点
「ゴールデンスランバー」 3点
「今度は愛妻家」 3点
「春との旅」 3点
「書道ガールズ!! わたしたちの甲子園」 3点
「告白」 3点
「パーマネント野ばら」 3点
「FLOWERS」 3点
「オカンの嫁入り」 3点
「ふたたび SWING ME AGAIN」 3点
【コメント】
2010年は劇場鑑賞したもので38作品中、29本が日本映画でした。
公開時期に見逃して、リバイバルでスクリーンで観ることができた作品も含まれています。
この企画の趣旨としては、過去の作品でも、DVD等の鑑賞のものでも候補として挙げていいことになっているんですが、自分の中では映画館のスクリーンで観たものと自宅で観たものは条件として違うという気がしていますので、そういう作品は除外して考えてみています。
と言う訳で、
この基本ルールを原則として、更に自分で決めたものとして
1.できるだけ作品数は規定範囲内の上限まで選びたい→10本を選ぶ
2.その上で選出した時点で、作品相互での優劣は個人的にはできたらつけたくない→各作品3点
(作品としてこっちが上出来、って、様々な要素があって基準も単一のものでは設定不可能だと考えます。その上で、数ある上映作品の中から自分で観たいと思った時点で既に何らかの選択をし終えているし、更にそこから、10本の中に選ばなかった作品と必ずしも大きな隔たりがある訳ではなく、それぞれに観ておけてよかったと思えるものがあるという判断で考えました。)
3.リストアップした作品の列挙は、鑑賞順とする
4.選出の対象とする作品は、映画館で鑑賞したものに限定する
という基準で挙げてみました。
ここ数年では、鑑賞数が若干少なめで、いつものことながら観たかったのに見逃している作品もあります。
逆に、昨年公開された時期に見逃していた「空気人形」など、リバイバル上映によって改めて出会えてよかったと思えるものもありました。大好きな作品のひとつになりましたが、今回のセレクトから除外しています。
【監督賞】 作品名
[小泉徳宏] (「FLOWERS」)
【コメント】
この作品が2010年を代表する作品、代表する監督のものだという位置づけは、まずあんまりされないんじゃないかと思ったりもしました。が、ここ数年、自分がここで挙げているものは、原作のないオリジナル作品です。それをどういうスタンスで描くかという点で、この作品の挑戦してみたいくつかの時代、その時代背景にあった日本映画たちへのオマージュという部分で、けっこう新鮮でした。CMとのタイアップによりメディアの露出が大きかった割に、作品自体の評価があまり正当にされなかったようにも思えて、挙げておきたくなりました。
【主演男優賞】
[板尾創路] (「板尾創路の脱獄王」)
【コメント】
実は、この作品の面白さでいうと、監督賞候補として考えてもよかったんですが、あえてこちらで。
ここ数年、急に芸人さんの監督作が増え始めていて、気軽にではないかもしれないけど映画を撮る、企画が通りやすい状況があるんだと思うんですが、作品を観終えて、次の監督作品が観てみたいと思えたのが大きいです(って、まるっきり監督賞向けのコメントですが)。
その上で、板尾さんの俳優としての凄みが伝わってきた作品です。
【主演女優賞】
[宮﨑あおい] (「ソラニン」「オカンの嫁入り」)
【コメント】
特に印象深かったのは「オカンの嫁入り」でした。彼女の出演作は結構これまでも観てきているほうなんですが、またひとつ新たな表現を獲得したんじゃないかと思えた作品でした。その感覚は声のみで出演の「カラフル colorful」でも感じたものです。まだ観てない表情があるんじゃないかと思えて、今後がもっともっと楽しみです。
【助演男優賞】
[柄本明] (「春との旅」「悪人」「雷桜」)
【コメント】
実はこの記事をまとめるにあたって、明らかに自分にとって余計な情報として、日本アカデミー賞の候補のことが入ってきてしまいました。どうしてもあまのじゃくな気分が作用して、作品として「悪人」に対して変なフィルターがかかってしまったように思えます。そこまでもろ手を挙げて評価するほど、他の追随を許さないほど突出していた作品だったか?と。なので、ほかの部門ではあえて他の作品で自分なりに評価したいものを挙げてみようと。
でも、助演男優として、ここでの柄本さんはやっぱりすごかったと思います。「雷桜」でも圧倒的な迫力が印象深かったんですが、2010年の鑑賞作品の中で、やはり突出した存在と思えました。
【助演女優賞】
[樹木希林] (「悪人」)
【コメント】
ある意味で柄本さんと対照的だったんですが、希林さんのただそこに佇む説得力のすごみがずっしりと記憶に残っています。
【ニューフェイスブレイク賞】
[ 桜庭ななみ] (「書道ガールズ!! わたしたちの甲子園」)
【コメント】
この前に、声のみですが「サマーウォーズ」がありました。そして、「最後の忠臣蔵」に続いていきますが、期待の新人という表現がぴったりな気がしました。
【音楽賞】
「ゲゲゲの女房 」
【コメント】
音楽担当の鈴木慶一氏、この作品より「アウトレイジ」の方がきっと注目度が高いんですが、でもこちらはムーンライダーズでの参加もあって贅沢です。
作品の世界観で考えればもっとレトロに傾いてもおかしくはないんですが、そこはさすが実体験としてスペース・エイジを経てきている慶一さん、半分ソロアルバム感覚で制作された音源で最高でした。
この内容(以下の投票を含む)をWEBに転載することに同意する。
日本インターネット映画大賞URL:
http://www.movieawards.jp/
運営委員会の方から誘っていただいたのが2007年分で、その投票はまごまごしててupする時期に間に合いませんでした(投票とは無関係に、あとからこの記事はupしています)。
この記事をまとめるタイミングによっても、実はちょっと候補に挙げる作品が変わっちゃう可能性もあります。でもまあ、それはそれとして。
蛇足ですが、2010年の鑑賞一覧の記録はこちらです。
URL ↓
http://www013.upp.so-net.ne.jp/hoshino/cinema/c-2010.html
[作品賞投票ルール(抄)]
・選出作品は5本以上10本まで
・持ち点合計は30点
・1作品に投票できる最大は10点まで
『 日本映画用投票フォーマット 』
【作品賞】(5本以上10本まで)
「沈まぬ太陽」 3点
「ゴールデンスランバー」 3点
「今度は愛妻家」 3点
「春との旅」 3点
「書道ガールズ!! わたしたちの甲子園」 3点
「告白」 3点
「パーマネント野ばら」 3点
「FLOWERS」 3点
「オカンの嫁入り」 3点
「ふたたび SWING ME AGAIN」 3点
【コメント】
2010年は劇場鑑賞したもので38作品中、29本が日本映画でした。
公開時期に見逃して、リバイバルでスクリーンで観ることができた作品も含まれています。
この企画の趣旨としては、過去の作品でも、DVD等の鑑賞のものでも候補として挙げていいことになっているんですが、自分の中では映画館のスクリーンで観たものと自宅で観たものは条件として違うという気がしていますので、そういう作品は除外して考えてみています。
と言う訳で、
この基本ルールを原則として、更に自分で決めたものとして
1.できるだけ作品数は規定範囲内の上限まで選びたい→10本を選ぶ
2.その上で選出した時点で、作品相互での優劣は個人的にはできたらつけたくない→各作品3点
(作品としてこっちが上出来、って、様々な要素があって基準も単一のものでは設定不可能だと考えます。その上で、数ある上映作品の中から自分で観たいと思った時点で既に何らかの選択をし終えているし、更にそこから、10本の中に選ばなかった作品と必ずしも大きな隔たりがある訳ではなく、それぞれに観ておけてよかったと思えるものがあるという判断で考えました。)
3.リストアップした作品の列挙は、鑑賞順とする
4.選出の対象とする作品は、映画館で鑑賞したものに限定する
という基準で挙げてみました。
ここ数年では、鑑賞数が若干少なめで、いつものことながら観たかったのに見逃している作品もあります。
逆に、昨年公開された時期に見逃していた「空気人形」など、リバイバル上映によって改めて出会えてよかったと思えるものもありました。大好きな作品のひとつになりましたが、今回のセレクトから除外しています。
【監督賞】 作品名
[小泉徳宏] (「FLOWERS」)
【コメント】
この作品が2010年を代表する作品、代表する監督のものだという位置づけは、まずあんまりされないんじゃないかと思ったりもしました。が、ここ数年、自分がここで挙げているものは、原作のないオリジナル作品です。それをどういうスタンスで描くかという点で、この作品の挑戦してみたいくつかの時代、その時代背景にあった日本映画たちへのオマージュという部分で、けっこう新鮮でした。CMとのタイアップによりメディアの露出が大きかった割に、作品自体の評価があまり正当にされなかったようにも思えて、挙げておきたくなりました。
【主演男優賞】
[板尾創路] (「板尾創路の脱獄王」)
【コメント】
実は、この作品の面白さでいうと、監督賞候補として考えてもよかったんですが、あえてこちらで。
ここ数年、急に芸人さんの監督作が増え始めていて、気軽にではないかもしれないけど映画を撮る、企画が通りやすい状況があるんだと思うんですが、作品を観終えて、次の監督作品が観てみたいと思えたのが大きいです(って、まるっきり監督賞向けのコメントですが)。
その上で、板尾さんの俳優としての凄みが伝わってきた作品です。
【主演女優賞】
[宮﨑あおい] (「ソラニン」「オカンの嫁入り」)
【コメント】
特に印象深かったのは「オカンの嫁入り」でした。彼女の出演作は結構これまでも観てきているほうなんですが、またひとつ新たな表現を獲得したんじゃないかと思えた作品でした。その感覚は声のみで出演の「カラフル colorful」でも感じたものです。まだ観てない表情があるんじゃないかと思えて、今後がもっともっと楽しみです。
【助演男優賞】
[柄本明] (「春との旅」「悪人」「雷桜」)
【コメント】
実はこの記事をまとめるにあたって、明らかに自分にとって余計な情報として、日本アカデミー賞の候補のことが入ってきてしまいました。どうしてもあまのじゃくな気分が作用して、作品として「悪人」に対して変なフィルターがかかってしまったように思えます。そこまでもろ手を挙げて評価するほど、他の追随を許さないほど突出していた作品だったか?と。なので、ほかの部門ではあえて他の作品で自分なりに評価したいものを挙げてみようと。
でも、助演男優として、ここでの柄本さんはやっぱりすごかったと思います。「雷桜」でも圧倒的な迫力が印象深かったんですが、2010年の鑑賞作品の中で、やはり突出した存在と思えました。
【助演女優賞】
[樹木希林] (「悪人」)
【コメント】
ある意味で柄本さんと対照的だったんですが、希林さんのただそこに佇む説得力のすごみがずっしりと記憶に残っています。
【ニューフェイスブレイク賞】
[ 桜庭ななみ] (「書道ガールズ!! わたしたちの甲子園」)
【コメント】
この前に、声のみですが「サマーウォーズ」がありました。そして、「最後の忠臣蔵」に続いていきますが、期待の新人という表現がぴったりな気がしました。
【音楽賞】
「ゲゲゲの女房 」
【コメント】
音楽担当の鈴木慶一氏、この作品より「アウトレイジ」の方がきっと注目度が高いんですが、でもこちらはムーンライダーズでの参加もあって贅沢です。
作品の世界観で考えればもっとレトロに傾いてもおかしくはないんですが、そこはさすが実体験としてスペース・エイジを経てきている慶一さん、半分ソロアルバム感覚で制作された音源で最高でした。
この内容(以下の投票を含む)をWEBに転載することに同意する。
こんにちは。
どれも素敵な作品ばかりですね!
昨年は評判の高い「ふたたび SWING ME AGAIN」を見逃してしまったのが残念でした~
いつかチェックしてみたいです。
「最後の忠臣蔵」の桜庭ななみさんも良かったですよね。
最後まで悩みました(^^ゞ
by non_0101 (2011-01-03 16:26)
明けましておめでとうございます。
作品の選出、悩みもありますが
楽しい作業でもありますね^^
今年も沢山の素敵な映画に出会えますように!
どうぞ、今年もよろしくお願いします^^
by てくてく (2011-01-03 18:39)
non_0101 さん、niceとコメントどうもありがとうございます。
今回、いつものように10本選ぶなんて、苦しいと思いながら挙げてみました。それだけ、観ておけてよかったと思える作品に沢山出会えていたんだと思うと、贅沢過ぎる悩みです。
投票の対象になるものとして、どうせ票が集まるんだろうからとあえて「悪人」を除外してしまったり、余計な思惑も入ってしまったりして難しいですし、せっかく参加するんだから個人的に推せるものはなるべく積極的に加えていこうと考えました。
「ふたたび」のような作品は上映されている場所もかなり限定されてしまっていて、でも多くの人に観てもらいたい内容のものだと思えるから、そういう作品はやっぱり挙げておきたくなりました。
桜庭ななみさんについては、実は元日に「最後の忠臣蔵」を観て、その印象も残っているタイミングでこの記事をまとめたからでもあります。もちろん、それだけじゃなく、今後に期待ということで。
by cs (2011-01-04 00:04)
てくてくさん、niceとコメントどうもありがとうございます。
あけましておめでとうございます。
この作業、間違いなく楽しい作業です。
もちろん悩みまくった上でのことではあるんですが、こういうのこそ、真剣に悩むべきですよね。
自分はいったんupした記事も、後から読み返して訂正(推敲、いや手直し)しているんですが、この記事に関しても投票に関する部分以外で、特にコメント部分についてはたぶん追加するはずです。
まあ、結局、スタンスが不安定なものでいろいろ軸もブレたりする性分ということで。
でも、今年も沢山素敵な作品に出会えたらいいなという思いは一緒ですよね。
こちらこそ、今年もどうぞよろしくお願いします。
by cs (2011-01-04 00:12)
日本インターネット映画大賞のご投票ありがとうございました。
集計結果がすべて揃いましたので、正式発表いたします。
作品賞ならびに各賞全ランキングは、当サイトをご覧ください。
by 日本インターネット映画大賞事務局 (2011-02-13 13:08)