「TAJOMARU」 [cinema]
10/4(日)のハシゴ、「サブウェイ123 激突」とこの作品を鑑賞しました。
中野裕之監督の作品はちょっと久々になります。
長編としては2001年の「RED SHADOW 赤影」以来(その後、「SF Short Films」もありましたが)。
それが芥川龍之介の小説「藪の中」の映画化、あるいは黒澤明監督の「羅生門」のリメイクという形になっていたのは意外でもありました。
実は自分はその原作も、「羅生門」も(これは録画してビデオを持ってるのに)まだ知らないままにこの作品を観ました。
多襄丸というキャラクターは、その原作部分にもあるとしても、脚本は今回オリジナルのものだそうです。
主演の小栗旬くん、これまでに演じた役柄と今回の撮影ではかなり入り込み方が違っていたようで、非情な運命に翻弄されぼろぼろになっていく展開は見応えがありました。
共演の柴本幸さんも凛とした表情が印象的でなかなかよかったんですが、それ以上に脇を固めるベテラン陣が圧倒的でした。
近藤正臣さんの忠義に篤い景時も、オリジナル多襄丸の松方弘樹さんも本田博太郎さんも、そして萩原健一さんも一筋縄ではいかないキャラクターで異彩を放ってました。
中野監督のこれまでの作品と比べると撮影の規模も全然違うスケールではあったんですが、どうも依頼されて撮ってる感じがしてしまってて、個人的にはこの作品より「SF サムライ・フィクション」の撮りたいものを自在に撮ってる軽やかさがやっぱり好きです。
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