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佐野元春のTHE SONGWRITERS Vol.5-6:松本隆 / NHK教育 [Watching TV:Music]

入院加療中、停滞してて遅れ気味だった記事を少しずつ、upしていける状況になりました。
という訳で、まだこのblogの中では、夏が終わってません。

今回のこの番組のゲストは松本隆氏。
今年で作詞活動40年だそうです。
キャリアの始まりは、あの、はっぴぃえんどです。
オリジナルなロックを制作するため、結果的にその当時としては革新的な方法で、言葉を紡ぐ姿勢があって、それこそが職業作詞家としての現在に至るまで本質的には変わらない言葉との向き合い方に繋がっている、ということは、作詞の為の技術ではなくどういった生き方を意識してきたかという部分にこそ松本さんの言葉への関心もあって、作品が出来ていることが垣間見えました。
佐野さんが、スポークン・ワーズの作品として今回セレクトしたのはかつての盟友、作曲・大瀧詠一氏への手紙でもある ♪1969年のドラッグレース 。
「A LONG VACATION」に続き、全面的に作詞に関わった「EACH TIME」の中の一篇です。
大瀧さんは、2009年現在、この後のオリジナル・アルバムはまだリリースされていません。
もしかしたら、ここでの松本さんの発言を聞いてみると、この作品が松本さんから大瀧さんへの私信でもある意味を考えると結構深いものがあります。
今回、このスポークン・ワーズのスタイルを、この講義収録の後、松本さんも試みて、下町の風景の中で、自作の ♪風をあつめて を表現するというなんとも贅沢なものとして結晶しています。
そして後半、松田聖子プロジェクトの話題へ。
松本さんが作詞とプロデュースに関わり始めたのが記憶違いじゃなければ、シングル ♪チェリーブラッサム からです。
ちなみにこの曲は作曲・財津和夫氏。
財津さんも、この時点でチューリップの活動以外でこうして楽曲を提供するというのはなかったはずです。
その後、松田聖子さんの結婚による一時活動休止に至るまではほぼすべての楽曲の作詞は松本隆氏のものです。
記憶違いじゃなければ、この頃、最終的に楽曲提供に参加した尾崎亜美さんの数曲だけが例外です。
ここでの松本さんが目指したのは、はっぴぃえんど時代は最初から考えていなかった作品の質と量を高いものを、というもの。
だからこそ、シングルのカップリング曲もアルバムもそれぞれに評価され、結果的に今でも十分驚きと発見を持って聴けるものが遺されているということ。
目標はThe Beatlesが作品のリリース形態としてやっていたことを、という見本があって、規模が違う日本のマーケットの中でしか最初から考えていなかったであろうとは思うし、本人もここまでしっかりとは予想もしてなかったみたいです。
もちろんこれだけのトライアルを具現できる表現者・松田聖子ありきですけど、日本のポップソングの世界でのある種、奇跡でもあると思います。
そしてそこに、大瀧さんも細野さんも関わって、更に佐野さんまで、というのがなんだか感慨深いです。
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