市川準 [本のこと。]
たまたま、別の用件で探していたものがあって、いつも立ち寄る書店で、この本を発見しました。
市川準監督の映画は最初に「東京兄妹」と出会い、「病院で死ぬということ」をレンタルで観て、大好きになりました。
市川準監督は、劇場用映画作品を観たことがない人も、手がけたTV-CFは確実に知っていると思います。
本当に、本当に残念でなりませんが、2008年に撮り終えた「buy a suit スーツを買う」が、遺作となってしまいました。
まだ還暦前で、次の映画の企画も動き出してて、これから先がもっと楽しみだったのに。
市川監督と関わった様々な人々が、この本に原稿を寄せています。
三谷さん、あの踊るCMも市川監督の作品だったんですね。
「龍馬の妻とその夫と愛人」で、脚本・三谷と監督・市川という関係での縁だとばかり思ってました。
監督の手がけた作品に出演していた俳優の方のみならず、もちろん各スタッフからも追悼の声が寄せられていて、初めて知る監督の色々なエピソードがあり、惹きこまれて一気に読み終えてしまいました。
もちろん、手がけたCF,映画の詳細なデータも巻末に掲載されています。
「人を観るよろこび」。
兄である市川敏明さんの寄せた文の中に、この言葉が在りました。
市川監督がCFで映画で、或いは日常の中で、クセのように、つねにあったのが、このことなんだと、改めて気づきました。
「トキワ荘の青春」も、
「ざわざわ下北沢」も、
「トニー滝谷」も、
「あおげば尊し」も、
やはり、どれも大好きです。
作品に触れて、自分もやはり“人を観るよろこび”を感じていました。
どこかで宣伝されていたわけじゃなかったし、平積みになってた訳じゃなかったし、
でも、この本に気づいて、本当に良かった。
また、作品に会いにいきます。
市川監督の作品は、さほど多くは観ていませんが、これから「人を観るよろこび」を感じながら、鑑賞してみたいと思います。
by クリス (2009-04-14 23:10)
クリスさん、はじめまして。
niceとコメント、どうもありがとうございます。
市川監督、というと、もうお一方、巨匠でありつつ前衛を貫いた有名な監督が居て、たまたま夭折の時期がほんとに近くて、まだこの先の作品を観たい惜しい監督を失って悲しかったんですが、準監督は作品の数ではずっと少ないですが、改めて観なおしたくなる作品がやっぱり多いと思います。
もしよかったら、気が向いたらでいいんですが改めてクリスさんがご覧になった作品について、またコメントをお待ちしています。
自分もこれからまた「人を観るよろこび」を感じながら鑑賞しなおしてみます。
by cs (2009-04-15 00:05)