「その日のまえに」 [cinema]
11/9(日)にハシゴしてきた2本、どちらも普段なら単館上映扱いで都内に出かけないとお目にかかれないであろう作品を、京成Rosaで上映が始まりましたので、急いで行ってきました。
このパターンは余裕あるつもりであっという間に終わっちゃうんで、気づいて行ける状況ならすぐ行動です。
大林宣彦監督の映画って、TV放映を何本か観た覚えはあるものの、劇場公開としてはついちょっと前に新宿武蔵野館で観た「理由」でやっと初めてになるくらいで、意外に馴染みがなかったです。
今回の作品は原作である重松清氏の連作小説を買って読んでいた、お気に入りの物語の映画化です。
小説の映画化では自分は先に映像作品に出会って、あとから小説を味わうというパターンの方が圧倒的に多いんで、ちょっと今回は身構えてしまいました。
小説の映画化は、頻繁に行われているものですけど、特に小説作品の世界観が好きで魅力的であればあるほど、映像になってイメージの違いに違和感を感じてしまう残念なケースが何しろ多いです。
・・・・なのですが、今回は、実は内容がもうあまり鮮明に記憶に残っていない状況でしたので、全く問題なかったです。取り越し苦労?でした。
本来なら連作で、群像劇として描かれるべき内容を、他との扱いを別格にして主演になったふたり、南原清隆氏と永作博美さんのふんわりとした落ち着いた雰囲気が素敵でした。永作さんの最近の映画出演はほんとに充実してる気がします。ナンチャンの場合、映画出演はこれまでメインでとなるとほぼ記憶がないくらいだし、遡ると濱マイクシリーズがありましたが、主演で、こういう淡々としたキャラクターはかなり珍しいはず。でもそれが逆に新鮮で、切なくてよかったです。
大林監督の映像表現は時にエキセントリック過ぎて原作の味わいからすると今回は幾らか味付け過剰な印象もありました。もっともっとあっさり、この繊細なエピソードを味わいたかったです。
クラムボンのくだりは大好きだったんですが。
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