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「トウキョウソナタ」 [cinema]


トウキョウソナタ [DVD]

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  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • メディア: DVD


10/19(日)に観てきました。
「LOFT」も「叫」も観ていないままだし、その前の「ドッペルゲンガー」も結局レンタルで鑑賞してるんで、「アカルイミライ」以来、黒沢清監督の作品、ちょっと久々の鑑賞になってしまいました。
主演の香川照之氏は10年ぶりの黒沢作品というのでちょっと意外というか、驚きですが、かなりの作品が役所広司氏が主演でもあるし、今回のような題材は黒沢監督としては例外的なテーマというか、普段の作風からちょっと遠いところにある感じでもあったんで、やはり興味もありました。

  -後半に多少ネタバレ的な記述があります-

そういえば香川さんは、同じ東京というテーマでほんのちょっと前にオムニバス「TOKYO!」の中の1編「SHAKING TOKYO」を観たばかりです。今回は拠り所を不意に失う家長という立場で、年季の入ったひきこもり役とは当然違いますが、彼の独特の哀愁と揺らぎのある表情はやはり印象的でした。それでまたふと思い出したんですが、「ゆれる」もシーンによって見せる表情が全く違う役を演じてて惹きこまれました。あそこで兄弟役だったオダギリジョーくんも黒沢監督の「アカルイミライ」での演技が印象的で・・・って、きりがない連想になってしまいます。
小泉今日子さんも「グーグーだって猫である」に続いてこの作品ですが、意外にも黒沢監督の映画ではこれが初でした。NHK-BS2で放映していた朗読作品「風の又三郎」が初めてで、それ以来だったんですね。あれも黒の濃い映像が個性的で、ロープウェイと山のロケーションがユニークでした。今回は普通の主婦役で、次第に日常から逸れていく状況はあるんですがあくまで感覚としては市井の人。でもそこにこそ崩壊の予兆を感じる気分が潜んでいて、たまたまきっかけを与えてくれた泥棒=役所広司氏が背中を押して、口にしないはずだった「自分はひとりしかいません」という言葉を発した自分にちょっと戸惑いながら熱病から脱していく展開が面白かったです。
そしてラストのピアノ演奏。
黒沢監督を含むスタッフが幾つかある候補の曲からドビュッシーの ♪月の光 をセレクトしたんですが、この曲のムードが言葉じゃない独特の情感を十二分に伝えてくれました。
この曲で、この展開。
数年前ですが、とあるお芝居で、この曲をこの作品とちょっと似たような状況を伝えたいという感覚でBGMとして選曲したことがあって、ピアノの静かに打ち寄せてくる旋律の中、こみあげて来るちょっと言葉にならないものがありました。

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Labyrinth

(^_^)ノ こんばんは。
私も黒沢清監督の考える “家族” というのに興味津々で拝見しましたけれども、最後あんな風に終わるとは意外でした。
でもなかなか後味が良くてヨカッタです。
しかし色んな引き出しをお持ちの監督さんですよね~ d(^_^;
TBヨロシクです!
by Labyrinth (2008-11-25 00:53) 

cs

Labyrinthさん、niceとコメント、TBどうもありがとうございました。
今回の黒沢監督はテーマもいつもと違って独特でしたが、あのラストの締めくくり方も意外でしたね。
どちらかというと救いのない結末になったりする印象の強い作品が多いし。
でも、どんどん悲惨な状況になっても、なかなか実際には絶望ってしないんじゃないかっていうのが、なんだかリアルだったのが新鮮でした。
日常の中にきつい事は数限りなく在るんだけど、全部ダメじゃないんですよね。
by cs (2008-12-01 19:04) 

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