「憑神」 / WOWOW [Watching TV:films]
本当は映画館で観たかった作品です。
WOWOWで放映があったんで、やっと観ることが出来ました。
浅田次郎氏の小説が原作で、監督は降旗康夫氏というと、ちょっと前ですが「鉄道員 ぽっぽや」がありました。高倉健さんが好きで、その作品と映画オリジナルの脚本で再び同じスタッフ集結の作品「ホタル」と続けて観ましたが、今回は妻夫木くん主演で、舞台は幕末の動乱期です。なので、もちろん健さんは出てません(もちろんってことはないけど、今回は企画が違います)。
妻夫木くん演じる主人公の彦さんが気のいいヤツで、ふとした言動に人柄のよさがにじみ出てるのが妻夫木くんのキャラクターによく合ってて、単純に人物として魅力的でした。それなのに降ってくる災難は気の毒なものばかり。まあ、そこが荒唐無稽なファンタジーの要素になるんですが、実際に理不尽な出来事の連続が市井の人々の日常に普通にあるのは現代だって変わらない部分でしょう。そう考えると、描き方は神様と一緒に座って四方山話してたりしても、もしかしたら当時はごくリアルな情景だったのかもしれないし、たまたま今の世の中では物の怪の類いを身近に感じることがないだけな気がします。
物語の後半登場する最後の将軍・慶喜は、映画ならではの見せ方で楽しめました。こういうネタは好きです。
西田敏行氏や江口洋介氏、香川照之氏と脇を固める豪華な顔ぶれもよかったです。
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