「悪夢探偵」 [cinema]
1月28日のハシゴのもう1本は塚本晋也監督の新作、これも公開がまだ始まったばかり・・と思っていたら、もう終了間際でした。
事件解決に後ろ向きな主人公、全開にネガティブで嫌々登場しても事件も解決してるのかどうか微妙っていう設定がまずキテレツでいいです。
松田龍平くんは、こういうダークな役柄、すごくいいです。毎回出演作が全部こういうキャラクターで行ってたら面白くないんですが(繊細で翳りがあって潜在的に狂気を孕んでて・・・というイメージ)、一方で「恋愛寫眞」とか「恋の門」みたいなぼーっとした表情の出演作がまたいいし。今回、安藤政信くんと共演というのも嬉しかったです(「昭和歌謡大全集」以来の顔合わせで、またしてもいいテンションで壊れてる具合が素敵でした)。
鉄男と地続きな世界感で都市の病んだ精神を爆音ノイズの中に描き出す手法はやはり塚本監督の最も得意とするスタイル。配役にしても映像技術にしても規模がかなり大きくなっているけど映像の質感が変わらなくて個性的で相変わらず濃いです。”ヤツ”の登場シーンはなんか「殺し屋イチ」みたいだし。
利重剛監督が回想シーンで登場しているのもちょっと嬉しかったです。
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